振向茶屋 �W
おじさん  おじさーん
いないの
ううん おう 来たか 久し振りじゃのう
うん 試験終わったから
おお そうだったのか
ぼく 合格したよ
そりゃよかった  むずかしかったか
ひやひやしたよ でも受かってほっとした
みんな うかりゃいいのにな
それは無理だよ
そうだな  大変な時期だったんだな
ゆっくり来るつもりが あわてちゃって
なかなか ここがみつけられなかったよ
そうかそうか よっぽど嬉かったんじゃなぁ
おかあさんがすごく喜んでくれたよ
そうだろうな
ぼくより嬉しがったんじゃないかな
ははは そうかい そうかい
なんか ほっとしたら気が抜けちゃって
そうしたら ここのこと思い出して
うれしい顔を見ると こっちまでつい
嬉しくなってくるよ
これからまたいろいろ学ぶんだ
そうだな これからまだいっぱいあるんだろうな
おじさんは もう学ぶことなんかないよね
とんでもない これからさ これからなんだよ
いまも その前に一休みしていたところだ
へぇ 学校にでも行くの
そうじゃない 学校では教えていない
いや 教えようのない 答えもない問題が
いっぱいあってなぁ それに挑戦するんだ
そう やってみるんだ
おもしろそうだね
おもしろそうにみえるかい
そうだろうな 君にとっちゃ不思議な問題だ
もんな  
でもなぁ ときどき この問題には
ひとの運命を左右させるようなものまで
かかわってくることがある だからねぇ.....
むずかしそうだね うん僕もう行くから
おじさん ゆっくりと休んで
ぼくもがんばるから おじさんもがんばって
それじゃ
おぉ もう行くのか 気をつけてなぁ
また 会おうなぁ
少年はいつもの笑顔で振り返り手を振った