2004年11月の記事


動物の異常行動と大地震
 こちらは突然の降雪にて一気に冬景色。この降り始めの時期が特に滑るので、通勤時の車の運転もまさに命懸です。ここのところ勤務も忙しく、観測/検証も進まない状況のままで、ついに本格的な冬の時期へと突入しました。これから雪解け時期までの長い間は、殆ど地震雲観測には適さない空模様になります。
 最近の私は、各サイト閲覧と情報収集も困難になってきていますが、当サイトへと直接もたらされた情報や画像については必ず目を通せますので、こちらの掲示板やメールにてお知らせ下さい。質問や内容によってはなるべくコメントしたいと思います。地震雲画像の投稿はたとえ方位などが判らない場合でも、お気軽にご利用下さい。
 これまでメールで返信できなかった皆様、本当にゴメンナサイ。今後、時間を見つけて少しずつはじめたいと思います。

 昨夜のTV放送、テレビ東京系列『教えて!ウルトラ実験隊』の「“地震予知”はどこまでできるのか?」をご覧になったでしょうか? 
 動物の前兆反応について、国立極地研究所名誉教授/神沼 克伊氏(東大地震研究所出身/理学博士-地震学/火山学専門)からは、案の定といえる辛口な意見が出ていました。つまり、動物の異常行動があったという証言の殆どは地震発生後に出てきたものばかりであること。そして、“いつ/どこで/どのくらいの”地震があるのかという、この三要素を満たすものでなければ「地震予知」とはいわない、といものでした。
 もちろん、その指摘する意味は理解できるけれど、しかし、そうやって話を否定的に捉えて消去する限りは、今後も決して地震予知は確立できないと思う。ただ完璧さを追求して捨て去るのではなくて、可能性を見出してそれを拡大すべきです。
 事実、大地震の前には地殻から電磁波が放射されること。そして、動物たちが電磁波に激しく反応することも実験ではすでに確認されているのです。どうして、もっと掘り下げて研究しようとすることなく、アッサリと切り捨てようとするのか?尊い人命という課題からすれば、決してそういうことにはならないと思うのですが・・。
 たとえ今、目前で見られている動物の異常行動がそのまま地震前兆かどうかまで判らなくても、その可能性を含むという事実がある。1件、2件では何ともいえなくても、その報告が特定の限定的な地域に集中し始めていたとしたら、一体どうだろうか?
 どのような行動がより地震前兆と結びつくといえるか、報告情報の収集と分析の仕方如何では役に立つ筈です。中国の海城地震M7.3(1975年)では予知に成功し、人口50万人という地域で被害を最小限に止めた事例に習うべきです。
 次回放送、11月23日の同番組では「地震雲」について、そのタイプ別に解説するらしい。
 
 地震と動物異常行動については、番組にも出演していた大阪大大学院理学研究科宇宙地球科学専攻教授/池谷元伺氏、及び岡山理科大総合情報学部教授/弘原海 清氏の両名が詳しい。


 参考:
 地震予知と動物たち
 ナマズ・・ペット・・前兆察知?/宏観現象に科学のメス
 e-PISCO
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