おとなの詩集 「愛のせいくらべ」
1.地球征服をたくらむ
 宇宙人の作戦会議を
 キャッチ出来ました

 そうか でかしたぞ!
 それで 何て言ってるんだ?

 もう少し 放っておいたら
 自滅するって言ってます

 ………


2.恋愛ってね 相手への想いを通して
 自分のいろんな面が 見えてくるんだよね
 それは意外な情熱に対する感心だったり
 あまりにもろい面に対する嫌悪だったり


3.迷いは
 ひとつに決めないからやってくる
 次々に選択してゆくしかない
 後悔は ことわざに任せておいて


4.男がどうであったって
 女がどうであったって
 それはそれぞれなんだって聴く
 それはそうなんだけど
 男が未練がましいロマンチストで
 情けないくらい子供っぽいっていうことには
 まだゆずれない気がする


5.与えられすぎるお金と自由は
 自己コントロールを狂わせかねない
 だから ある程度の我慢のなかに
 自分の身を置く工夫も
 これまた必要なことなんだ 僕には


6.あれこれも 吸い込んでしまいそうな
 無言の大海
 なにもかも 吸い込んでしまいそうな
 無言の夜空
 そうして ひとことも打ち明けられない
 無言の自分のこころ


7.やさしさが ほしいの? 
 やさしさだけで いいの?
 それで 
 君のいうやさしさって
 どんなんだっけ?


8.また夢をみたの?
 いつのわたしだった?
 いまのわたし
 見えてる?


9.流れてゆく デジタルの信号
 命令してゆく
 流されてゆく 人々の運命
 命令されていく


10.どうってことはないよ
  君の去ってゆく足音なんか
  何もおもわないよ
  君の気ままな言葉なんて


11.もうハートのマークはいらない
  もうLOVEなんかの文字もいいよ
  なんど見たって
  ここに君が来ないんじゃ
  意味がないんだよ


12.あしたかぁ
  あしたがあるから
  また期待しちゃう
  もうこんなに何度も
  落ち込んじゃうのに
  またどこか期待しちゃう


13.ひとつだけ可憐に咲く草花
  わざわざ踏みつけるなよ
  どうせ見に行ったら
  うっかり踏んじゃったって言うんだろう


14.あたためてよ
  ん?何を
  もちろんあれだよ
  はぁ?タマゴ?
  ニワトリか 僕のこころだよ!
  まぁ 人間みたいなこと言って!!


15.そこには壁があって
  いばらがあって
  堀まである
  
  その向こうには愛があるんだ
  そう聴いたよ
  誰かが言ってたよ

  そこには高い高い壁があって
  いばらがけわしく立ちはだかっていて
  深い深い堀がある

  その向こうにはすごい愛があるんだ
  きっとそうなんだ
  皆が言っているよ

  その皆はどこで言っているんだ
  壁の向こうかい?


16.信じればいいの?
  そう
  ずっと信じればいいの?
  そうだよ ずっとだよ
  それでもし裏切られたら?
  それを考えることは
  信じることじゃないんだよ