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ふるさとは まだ 変わってないだろう

あたまのなかでは 時間は流れていない

流したくないのか

本当のことはいい

自分が ふるさとを あとにしたのは

訳があってだ

自分の訳だ

誰も知ることのない訳だ

ふるさとは責めなかった

山や川や田畑や海

なにひとつ言わず 見送ってくれた

なつかしいと言えば なつかしいけれど

ひとのこころは ゆっくりゆっくりとしか

整理できない

せめて わかれとなるまでに

そっと手をにぎってやりたい

ふるさとは遠い

でも それ以上に こころの整理は 遠い

遠い........