公園にて �U
わたしの通るその公園は
いろんなドラマがありそう
ホームドラマに学園もの
それにミステリー

さっさと通り抜けるわたしは
損をしているのかな
老人がよくパンくずを撒いている
サーと飛び降りて寄ってくる鳩の集団

その日の光景は印象深かった
陽だまりのなかに一羽じっとしている
しかも目をつぶったままで

「 鳩 もうすこし 寝る 」

わたしには この一文が胸に刻まれた
その鳩は たしかに背中でそう語った