陽光は昨日同様だが
白い雲の塊が、時々陽光をさえぎる。それだけでも少し楽になる気分である。

乾燥の仕事の私には、燦燦と日が照ってほしい。

今日中に乾燥させたいものがある。何か気ぜわしい今夏である。

夏は大変だろうと窯の温度を心配してくれる向きが多い。

寒中が最も仕事ができないときなのである。暑いのには馴れているから、汗を出して
塩を含み冷たい水を飲むのは心地よい。

東京からの客人が関西の出版社からの写真集というか、作家名鑑をお土産に持ってきてくれた。

私の作品も三点程載っていた。遠ざかっていた世界だから、掲載など期待もしなかった。

いつの間にかベテラン、老体の部に乗せられている。その筈、同等の仲間は他界し始めている。

人物画の間に王鐸の書が走り書きしてある。私の好きな王鐸である。

王鐸の書の第一人者村上三島氏は先年他界。今は誰だろうか、あの書をこなせるのは。