ゆきわりさんからの ぽえむ☆
     「夏宵」


遠い夏の宵  やみくもに歩く少年

道に迷い  長い階段を上り降り

どこの家も  夕餉の喧騒と香り

あてもなく  ただようように

夏宵に吹く風は生暖かく 

それでいて心を冷やし

熱くなる頬をぬぐいながら  ただただ歩く

やがて疲れた僕は  里芋畑に眠る

葉陰から夏の月が照らす ここで眠ろうと思う

生きてる事は  多分こんな事なのだろうと

静かに思う