しぜん君との対話
ぼくたち人間は今 文明の発展にともなって
ややもすると忘れかけていた自然の大切さにやっと気づいてきた
「......」
開発とか生活の向上という理由なんかで ずいぶん自然環境を壊したりよごしたりしてきたと思うよ
「......」
ようやく自然の大事さが理解され 自然保護運動や国際的な環境規制 それと教育の現場での
学習も段々活発になってきたよ
いわゆる人類と自然の共存共栄だね
「......」
どうだろう このへんでもう自然災害なんか起こさないようにしてくれないかなぁ
「......」
ぼくたちはすごい科学技術も知能も実行力も持っている はやく手をつないだ方がいい
ねぇ どうだろうか
「......グラッグラッ......」

ぼくはそのとき恐怖を感じた
お互いが同じテーブルにつけないことを思い知らされた
自然はなにも保護を求めている訳じゃない
人間の行く末とは無関係に 淡々と物理法則に従って日々運動しているのである

ぼくは{自然を守ろう}とかかれたポスターのスローガンの上に一枚の紙を貼り付けた

{わたしたち人間の生きていける自然の生態系 を確保しよう}