「密命居合剣」
ISBN4-05-900356-5

「吉原用心棒 密命居合剣」永井義男 学研M文庫

蔭山半十郎は齢四十一で隠居。
藩のお家騒動に巻き込まれ、引退です。

四年間、長屋で、ひとり暮らしをしていました。

旧知の渡辺崋山が尋ねてきました。

半十郎の腕を見込んで、
吉原の妓楼の用心棒を頼みたいというのです。

だがそれは口実。本当は吉原に潜入し、
遊女を探し出して欲しいという『密命』でした。
詳しくは⇒http://hon.gakken.jp/book/1390035600

用心棒になり、いろいろ吉原をみて回ります。
吉原の様子が書かれています。

参考文献がたくさん並んでいます(巻末)。

話はとんとんと進んで、
調査が進み、
女性の消息がわかり、めでたしめでたし。

藩からは、もう一度奉公しないかと打診がありましたが、
この暮らし(吉原の用心棒)も悪くは無いと言って
帰参せず、主人公は隠居(用心棒)暮らしを続けます。

本当は、武士の世界の「お家騒動」や権力争いに
愛想を尽かしたのかも知れません。

という訳で、
なんだか「続編」もありますよ、
と言われているような感じです。

あるのかな?
検索⇒ありました。
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「吉原用心棒 身請け舟」永井義男
作品内容
吉原妓楼の用心棒で元武士・蔭山半十郎は、
花魁・沢波の護衛を頼まれた。

決まった身請けに言い掛かりをつける元客の武士から、
沢波を守って欲しいというのだ。
苦界吉原を出て豪農に嫁ぐ幸運な沢波。
だが、その沢波にも隠された事情がありそうで……。
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こんな解説がありました。

シリーズもののようです。

編集 ojisaninomoide : 江戸のはじめの頃までは合戦がありましたが、戦がなければ、浪人もいいものかも知れませんね。戦の無い武士は、もう武士の仕事はなく、官僚か、自由人(浪人)しかないですね。
編集 テラマチ : かたぐるしい武家の生活より 自由な用心棒を選んだわけですね 今のサラリーマンにも通じるような^^
編集 yuma : そうでした!昔は40でもお年寄り。まだまだ用心棒もできる元気な人もいたでしょうね。