小学校父兄参観日
何故か娘の名古屋の実母が観に行くという。姉が「観に来て」と言ったと言う。
娘が宗教行事で、東京一泊だからだが、子供二人婿だけでは勤まらない。「大丈夫か」と先日婿に問うと「大丈夫です」と答える馬鹿な親である。
介入されると思うらしい。つごうの良いときだけの送迎は頼んでおいて、「お父さん。観てください」が言えない。
塾の送迎のときに、孫娘から聞いて、つい、叱ってしまった。
「どうして、じいし観に来てと言わないの」それが常識と言うよりそうあって欲しかった。が、子供には理解できない。
「じいじは忙しいと思って」「塾と習い事、登下校は忙しくないのか」と問い詰めてしまった。
複雑な親子関係に、孫は付いてゆけないだけだった。
帰途に「じいじは聞かなかったことにする」と言い聞かせた。
直接孫を強く叱ることがなかっただけに、彼女は驚いたのだろう。
夜、連れてきた実母の手土産の駄菓子を届けに来た。
そして、私の顔色を伺っている。
大人気ないことをしたものだと後悔した。両親の非常識が子供にも影響してしまう。
何事も後を引く性質ではない私も、昨夜だけは寝付かれなかった。
夕方、風呂へ入ろうとすると、娘が来て、「明日持たせる油性マーカーを買いに行きたい」という。
途中、父兄会に母親の来る話が出た。「何を考えている」「孫たちの授業を見たいのは私だろう」というと、「何時も行っているもんだから」「何時」と聞くと「忘れ物届けや運動会も」
と屁理屈である。
馬鹿馬鹿しくなって話を止めた。今朝も孫娘が玄関を出る前に「おばあちゃんお願いします」と行儀が良いが、他人行儀。
われわれに言えないのは親の躾と身内の甘えと理解した。
近所の父兄も学校の校長さん、教頭はじめ殆どの先生たちが私を知らないほうが少ないのである。
簡単な常識ごとが今の親たちには面倒で、叱られると思うらしい。
今回は考えるだけで、疲れてしまった。自分たちで選んだ道なのである。