幼稚園
早朝から乗りに乗ってきた仕事だった。「じいじ一寸助けて」とかないから声がかかる。

娘がパートへ出かけてから、下の孫の登園、と帰りは家内が主に面倒を見ている。

今日は二階から一人で起きてきた孫だが、ズボンをはかせるときになって、すそがほつれているのに気がついたらしい。

半分以上駄目なのに、気がつかない娘である。洗濯機がするが、干すのも家内である。

遊ぶ金ほしさのアルバイトであるが、家で携帯メールばかりしているより少しは社会勉強になるかと反対はしない。

孫は満足である。ママの置いていったメロンパンには目もくれず、和食の家内の朝食が大好きなのである。

バスへも私と行くと言う孫。手を繋いで、昨日の出来事を教えてくれる。

「ママが温泉へ行きたいといってパパに叱られていたよ」「そうか、パパは偉い」「温泉などは年寄りの行くところだ」「無駄使いしないで、子供達のために働いているんだよ」と言って聞かせる。