マリヤの香油注ぎ
ベタニヤのシモンの家での出来事は,ヨハネの福音書12:1によれば過越の祭の6日前と記されています。
マルコは,これをイエスさまの最期にまつわる意義深い出来事として、あえて1‐2節と10‐11節との間に組み入れています。ユダの裏切りの前に・・・・。
ナルド油は,ヒマラヤ産の植物から抽出される高価な香油のことですが、マリヤは壺ごと割って すべてをイエスさまに注いだのでした。

『イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家におられたとき、食卓についておられると、
ひとりの女が、純粋で、非常に高価なナルド油のはいった石膏のつぼを持って来て、
そのつぼを割り、イエスの頭に注いだ。
すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。
「何のために、香油をこんなにむだにしたのか。この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」
そうして、その女をきびしく責めた。
すると、イエスは言われた。
「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。
わたしのために、りっぱなことをしてくれたのです。
貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。
それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。
しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。
この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、
わたしのからだに、前もって油を塗ってくれたのです。
まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、
この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。』
マルコの福音書14章3〜9節

イエスさまは貧しい人々を心にかけていなかったわけではありません。
しかし、地上を去る時が近い今は別であるとしました。
それはこの行為が 埋葬の用意となるからです。
マリヤが どこまでイエスさまの死を見据えていたかは不明ですが,
イエスさまはこの行為の象徴的な意味を当然ご存知でした。