大輪の花を…。
◎女子マラソンの野口、五輪欠場…JOC発表 (読売新聞)
 日本オリンピック委員会(JOC)は12日、左太もも肉離れによる故障が発覚していた
 アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずき(30)(シスメックス)が、
 北京五輪を欠場すると発表した。
 野口は、7月25日に合宿先のスイスで左太ももに痛みを訴え、
 8月4日に帰国。病院で磁気共鳴画像(MRI)検査を受けた結果、
 太ももの筋肉が損傷していると診断された。快方に向かっているが、
 この2週間は軽く走るだけで、レースに耐えられる体の状態ではないと判断された。
 日本陸連は、補欠に選んでいた森本友(天満屋)を代表に加えることも検討したが、
 所属チームから「けがで療養中」との報告を受け、代替手続きを行わないことを決めた。
 シドニー五輪から3大会連続金メダルがかかる日本の女子マラソンは、
 土佐礼子(三井住友海上)と中村友梨香(天満屋)の2人のみが出場する。


※これは、女子マラソンの練習方法の新たな展開を示すことになるんじゃないでしょうか。
 つまり、日本の女子選手が連続して金メダルをとっていたということで、
 女子に限っては「猛練習をしてそれに耐えたものが勝利する」という旧来の考え方が
 未だに通用していたということです。
 男子では、そんなことはありませんからね。
 猛練習をして勝てるなら、走れば走るほどいいということになりますが、
 男子の場合は、そのような考え方は、すでに通用しなくなっています。
 ハードトレーニングで体調を崩してしまう男子選手は枚挙にいとまがありません。
 日本選手の有望株は、大学時代に駅伝を走るなどして、社会人になったときには、
 すでに人間として耐えられる走行距離の限界近くにまで達している選手が
 ほとんどなのではないでしょうか。
 現在、世界的な記録を出しているマラソン選手は、長距離を時間をかけて走るという
 トレーニングではなく、ハードなコースを猛スピードで走るようなトレーニングをしている
 選手がほとんどだと思われます。
 つまり、男子においては長距離を走れば走るほど良い結果が出るというのは、
 過去のものとなっているはずです。
 そして、全盛期が短い…。
 

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 野口選手の故障…出場辞退で、女子のマラソンもやっと
 新たな展開を示すことになるのではないかという気もいたします。
 残念ではあります。
 しかし、野口選手の場合は、身長に比べて大きなストライド走法で、
 もともと負担の大きな走り方であり、リスクを伴っていたことは
 すでに折り込み済みのはず。
 だからこそマラソン選手があまり行わない筋トレなども徹底して行っていたわけですが…。

 調整の失敗をコーチの責任とするのも酷な気がいたします。
 こんなふうに走れば、こういう結果が出る…というのを
 初めから分かっていれば、こんな楽なことないわけで、
 世界中の選手とコーチは、暗中模索、まさに手さぐり状態で
 選手にとってベストと思われるトレーニングを方法をとっているのでしょう。
 



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 今は、残された二人の代表選手、土佐、中村の両選手の健闘を祈るのみ…。
 是非、きたるべきその日に、大輪の花を咲かせていただきたいものです。





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編集 アオエ : うーん。野口さん場合は、マラソンの走り方としては必ずしも理想的ではなかったはずなんですが、コーチがもともと持っていた野口選手の特徴を生かそうとしたんでしょうね。普通なら上下動の少ないヒタヒタとした走り方にされるんですが。とにかく結果が出てましたから…。左右の脚力が随分違っていたというのも走り方に原因があったのかも…。でも、結果論になってしまいます。結局はオーバーワークだったんでしょうけれども。
編集 orfe : 角を矯めて牛を殺してしまった...