無事生還…。
 「親知らず」の歯科口腔外科での処置、無事終了いたしました。
 ご心配いただきましたごくごく一部の奇特な方へ、ご報告いたします。(;^_^A

 結果的にいうと、(多分)特に問題はなくて、ごく一般的な抜歯方法で終えたように思います。
 歯科医院では、知覚過敏状態になっているということでしたが、ごく一部虫歯状態にもなっておりました。
 多分、抜いて取りだした歯の状態を見て分かったということなんじゃないかと思いますけども。
 どっちにしても、やはり抜いておくのが無難な処置だったようです。


 ネットのお知り合いから、親知らずを抜くのに実に45分間、口を開けたまま…。
 なかなか抜けなくて、最後はハンマーで歯を叩き割って取られたという方のお話を伺いました。
 45分も口を開けているだけで、大変な苦痛だと思いますけどもね。
 その間、口中は血であふれ、顎は痛み、「死ぬかと思った」そうです。
 きっと、呼吸することもかなり苦しい状態になっていたのではないかと思います。

 しかし、45分間…。

 多分、その歯医者さんはパニクっていたんじゃないでしょうかね。

 私が診てもらっている歯医者さんは、慎重な方で、そういう状態になることを恐れて、「外科手術」を勧めたのかも知れません。

 歯を抜くなら歯科医院で十分なんじゃなかいと思いますけど、
 歯科口腔外科となると、より専門的に特化した抜歯のための「道具」があるのかも知れません。
 私はずっと目を閉じていたので、道具は見ませんでしたけど。
 目を開けていてもよかったですけど、まあ、処置中に患者が目の玉グリグリ動かしてあたりを見ていたら
 お医者さんもやりにくかろうと思いましてね。

  ずっと目を閉じているわ。
  もう好きにして。

 そんな感じですかね。σ(^◇^;)

 初めて出かけた総合病院…。
 なんのことはない、アタクシは、都会に出てきた田舎者のようなものでしてね。
 病院に入って、茫然自失。

 病院の全体像を把握するのに、かなり時間がかかりました。
 ここの病院のホームページはなかなか充実していましたが、
 残念なことに院内図がなかったのです。
 これがあるとないとでは全然違うと思うんですけどもね。
 ほかのことはいろいろ調べていたので、歯科口腔外科の受付に行くと、
 先に総合受付に行ってくださいと言われます。
 あ、なるほど。そりゃそうだと思って、教えられたとおりに進みますが、そこへ行くまでに結構歩くんですよ。
 初診患者のところに行って説明を受けますが、駐車券の扱いが気になって、そのことを訊くと、
 受付のおねえさんは、なにやらピャッピャッと説明しました。
 うん?なんですかという感じで、もう一度尋ねると、
 瞬間、おねえさんの表情にイラッとしたものが見えましたよ。
 まあ、次々とやってくる患者に同じような説明をしているのでイラつくことも分りますけどもね。
 アタクシなんかは、そういうことを敏感に察知してしまうほうなので、ちょっと気になりました。
 
 でも、この病院、全体的に言えば、看護師さんや事務関係の方は皆さん、感じがよかったですよ。
 

 初診受付から歯科口腔外科の受付へ行き、手続きをして、待合室で待機。
 1時間ほどたってから、レントゲン撮影に行くように言われました。
 また、結構な距離を歩くわけです。
 お年寄りとか、体の不自由な方もお見かけしましたが、ちょっと大変なんじゃないかなと思いました。
 待合室には大きなモニターがあって、画面の半分で大リーグのワールドシリーズのテレビ中継が流れており、
 半分には受付番号が表示されています。
 見ている時にロッキーズの松井が2塁打を打ちました。
 私は、待たされるだろうと思って持っていった文庫本(「一夢庵風流記」隆慶一郎)を車のなかに忘れてきてしまったのですが、
 ワールドシリーズを見ることができましたので、退屈はしませんでした。
 自分の番が来るとモニター全体に受付番号が表示され、
 コンピュータ合成された音声でアナウンスがあります。
 完全にコンピュータでコントロールされているんでしょう。

 
 自分の番号が、コンピュータ合成の声とともにモニター表示されて、処置室(?)へ。
 これまで麻酔で気分が悪くなったことがないか、出血が止まらなくなくなったことがないか等々、
 簡単な問診を済ませると、

  それじゃあ、抜いてしまいましょう。

 担当医は、あっさりとそう言うのでした。

 麻酔注射を1本。
 ちょっとチクリとしますよといいながら注射すると、
 麻酔が効くまで、しばらく楽にしていてくださいといって、担当医はほかの患者のほうへ。

  たった1本か。1本で効くのかな。
  虫歯治療の時には、何カ所かに注射したけど、
  あれは、1本分を分散して注射したということなのだろうか…。


 専門のリクライニングシートのような椅子に仰臥したまま放置されている間、
 いろんな考えが頭のなかを駆けめぐります。

 舌で抜歯する個所をさぐってみますが、ハッキリと触っているのが分かるように思います。
 日頃、アルコール摂取が多いと麻酔が効かないという話があるけど、
 ひょっとして効いていないんじゃないか…。
 不安になってきた頃、看護師さんがやってきました。
 なんだか、その動きがやけに慌ただしい感じです。
 抜歯の前に、鎮痛剤を飲むように言われました。
 先に飲んでおくと、ちょうど終わった頃に効き始めるということでした。
 さらに、怪しげな赤い色の液体で口をゆすぐように言われます。
 殺菌消毒の薬なのでしょうか。


 ややあって、担当医がやってきました。

  それじゃ、始めます。
  痛かったら言ってください。

  (え?!痛いの?!)

 どういう道具を使っているのかわかりませんが、根こそぎ、こじるような動きが繰り返されているのが分ります。
 痛みはありませんでした。
 道具を使っているのは分かるのですが痛みとしては感じないといえばいいでしょうか。
 そのまま引き抜こうという力が加わっているのが分ります。
 しかし、抜ける気配はありません。
 そして。

  あ…。

 これは担当医の発した声です。


  (おいおい、「あ…」はないんじゃないか?)
  (なんなのだ?この「あ…」は)
 
 今まで使っていた道具とは違ったものを使いだしたのが分ります。
 今度は、逆に押しつけるような動き。かなり強い力が加わっています。
 そして、さっきとはかなり違った方向へ引き抜く気配を感じます。

 ゴリッ…というような感じとともに術式は完了。 

 

 看護師さんが、1回だけ口をゆすいでくださいといいます。
 この1回だけというのが大事だとは思いませんでしたので、
 え?1回だけなの?という気がしましたよ。
 ゆすいで吐き出した水は、真っ赤。
 ほとんど血液そのものという感じです。
 そのあと、ガーゼを何枚も折り重ねたものを抜歯した個所にあてて
 噛むように言われました。
 そして、簡単に薬局で出される薬の説明をされました。
 担当医の話では、出血が止まらないとか、2〜3日しても
 痛みがある場合には、また来てくださいとのことでした。
 何もなければ、それでおしまいです。

 処置室を出てすぐの歯科口腔外科の待合室でしばらく待って、
 番号を呼び出されて、処方箋(?)を渡され
 2番の会計に行ってくださいと言われます。
 また、歩くわけです。
 この頃は、徹夜のせいで、ちょっと眠気を感じてきておりました。
 それまでは、やはりかなり不安と緊張感があって、
 まったく眠気など感じませんでしたけど、「外科手術」を終えて、
 やっと眠気を感じだしたというわけです。
 会計で支払った金額は4000円弱といったところ。
 健康保険に入っていないといくらとられるんでしょうかね。
 
 その隣の薬局で薬をもらって、おしまいです。
 また同じだけ歩いて、歯科口腔外科の側にあるエレベーターで
 地下におり、そこからさらに歩いて屋外駐車場へ。
 車の中に入って、ティッシュで口に溜まったもの吐き出してみると
 まだかなり血が混ざっていました。
 そのままガーゼをかんだまま、帰路についたというわけです。

 歯科医院の医師の紹介状を持って行ったのですが、
 帰りは、歯科口腔外科の医師から歯科医への手紙が渡されました。



 今のところ痛みもないです。
 まだ口のなかがヤな感じですが、クチュクチュと口をゆすいでは
 いけないのだそうです。
 
 これは仕方がありません。
 それより、夕べはお酒が飲めなかったのが、とてもつらかったです。
 (;^_^A

 それからいけないことは、抜歯した個所を舌でさぐることだそうです。
 案外、これがアレなんですよ。(ドレだ)

 だめだと言われると、そのだめなことをしてみたくなる
 心理があるじゃないですか。


  けして開けてはなりません。

 それなのに、いきなり戸を明けられて怒る鶴…

  いきなりかい!!

 仲間由紀恵さんのCMを連想しつつ堪えているアオエです。
 σ(^◇^;)。