オル
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   − ねえ 聴之介くん

     一辺の長さが 測り難い 四角い折り紙を

     三つ折り

     つまり 縦長 もしくは 横長の

     長方形に しようとするとき

     なにか 一定のやりかたってある?


   − ぬぁんとっ


     繰り返し 何度為しても おなじ形を成せる術

     で ござるくぁっ


     う〜む ・・・


     まず 半分に折って

     さらに それを半分にすると 4等分 くぁ〜


     これを このまま つづけていくと

     2 4 8 16 32 64 128 256 ・・・



     新たな値は それまでの値の2倍...

     それを 3等分 ....


     むはははは〜


     2倍したものを 3で割る

     すなはち

     0.666666666666.... を かけることになる



     *


     しくぁらば

     折り紙を  □  の位置に置いた 左下の角から

     3の倍数の長さの直線を 適当な位置に

     定規で 引き

     3等分し メモリをつける


     次に

     その終点と  □  の位置に置いた 左上の角を結び

     それによって出来た線分と 平行で

     左下の角から引いた 線上のメモリを通る 線分を

      □  の左側の辺に向けて 二本引く


     そうして引いた 2本線が

      □  の左側の垂線と交わる 2点


     こうして  □  の一辺は 3等分される


     同様に

      □  の位置に置いた 右下の角から ,

        (・・・)

      □  の右側の一辺を 3等分


     できた 4つの点を利用して オル ...

  
     っと


     はいっ

     いくぁぐぁでせうくぁ

     乙姫ちゅん ...


   − でも

     いつもいつも 三角定規があるとは

     限らないし

         
     折り紙が

     厳密に 正方形である

     とは いいきれないわね....


   − う〜む ・・・


     むぁっ それならば

  
     折り紙を

      □  の形で 立てて

     上辺を 上から見たときに Sの字を描くように

     左から三分の一くらいのところを 山折り

     右から三分の一くらいのところを 山折りにして

     えいっ と 形をつくったほうが

     正確にできるくぁもしれぬ


     もっとも その場合

     経験がものをいふ


     繰り返し 何度為しても おなじ形を成せる技


     指先の記憶 で ござる ぬぁっ


   − ふふふふふ




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   ひさかたぶりの ゆるりとした ひととき


   土曜の午後 の こと でした マル























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