くれのおも
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「年暮れて岩井の水もこほりとぢ」* 源氏物語‐賢木

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こんばんは 

植物「茴香」は、
呉の母(くれのおも)といふ異名を持つようですが、
「呉の...」といへば、
「紅花」の異名であるところの「呉の藍」(くれのあゐ)、
すなはち、「くれない」が、多く知られていますね。

しかし、拙者は「呉の楽」、
《中国古代の呉の国に行なわれたといわれる楽舞で、伎楽の別称。》
が思い浮かんできます。
実は現在、「マスクロード・・・幻の伎楽再現の旅/野村万之丞」
という書物を読んでおるところです。
ちなみに、長いひもをつけて腰につけ両手で打ち鳴らす、
呉の鼓(くれつづみ/呉鼓・腰鼓)なるものがあつたようで、
これは、「ようこ」とも呼ばれていたらしいです...

そういへば、「病気の大根」を試食して冒されたチェ女官長に、
チャングムが「スジョンガ」なるものを奨めていましたが
(41話/日本語版では台詞からカットされているかもしれません)
「スジョンガ(水正菓)」とは、
生姜汁に干し柿、シナモンを浸した飲み物。
40話ではチャンドクが、「そうね! 生姜は腸の毒を解してくれるから
それがいいわ。」と言っていました。
ん? いや なんといいますか、
「生薑」は古名を、「呉の薑(くれのはじかみ)」といつたさうなんです。

まっそんなことはともかくとして、
暮れも暮れ、心身ともにご自愛ください。


明日からの一年が よき日々でありますやうに!








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