和歌の心
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       ● 関寺の住僧は 老女に
         少年達の勉強のために 和歌の話をしてほしい
         − と 頼む

         老女は 一旦は 断るのだが
         住僧の問いかけに 応えつつ
         難波津の歌・安積山の歌−の いわれを 語り
         和歌の心を説く


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        「難波津に咲くや此の花冬ごもり今は春べと咲くや此の花」

         − 王仁 (が詠んだという)



        「安積香山影さへ見ゆる山の井の浅き心を吾が思はなくに」

         − 万葉集‐三八〇七 / 采女の歌



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        難波津の歌 安積山の歌 は
        「古今集‐仮名序」に
        和歌の父母として 手習いのはじめの手本とした
        − ことが あげられている



        難波津 :

        上代 難波江にあった港
        海外との交通が開けるとともに
        海路の要港として栄えた



        安積山 :

        福島県郡山市にある山
        采女と葛城王の伝説がある













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