女学生...ジュバン...ポートワイン
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  「Murasaqi(ムラサキ)。すなわち、ヲナゴ」 日葡辞書



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  Dear ,


  日葡辞書は
  国語大辞典(新装版)小学館 1988 が いふやうに
  「国語史 特に 室町時代語研究上の重要な資料」,
  能 狂言の世界を 覗き見ている 拙者にとって
  とても 魅力的な存在です

  本篇は慶長八年〈1603〉
  補遺は翌九年 刊行 とのことですので
  今年 ちゃうど 400年
  歌舞伎(阿国歌舞妓) 江戸開府 と ならぶ
  アニバーサリー だったのに...

  ビロード、カルタ、タバコ、ジュバン などを ながめつつ
  オポルト港から積み出された 赤い葡萄酒を あじわいつつ
  ポルトガルとの 交点を みつめなおしても いいのでは
  ないかいな ト, 思いつづけた 一年でした

  ところで つい最近 「女学生の異称」に
  「紫衛門/むらさきえもん」なる ことばがあるのを 知りました
  これは 明治・大正の頃女学生の袴が 多く紫色だったところから
  三十六歌仙の一人 赤染衛門の名をもじってつけられたもの
  だとのことですが

    なぜ はいからさんたちの袴は 多く 紫色だったのであらう
    大学の卒業式に 紫衛門が いまだに出現するのは なぜだらう

    603(飛鳥)   「冠位十二階」
    8世紀初め(奈良) 「衣服令(えぶくりょう)」
    9世紀初め(平安)  唐風模倣
    1615/1635(江戸)  「武家諸法度」  
    1861(江戸)  「衣服冠履等異様之製禁止ノ令」
    1872(明治5)  礼服制定 など

  − 服飾をめぐる わが国の政策とのカンケイは あるのだらうくぁ

  てんてんてん

  ト、 新しい 学習テーマが むらむらと

  いな むくむくと 這い出してきている

  師走 29日 正午すぎ にて ござ候


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  「雨降れば水に浮かべるうたかたの久しからぬは我身なりけり」

   − 赤染衛門



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  【日葡辞書】 : にっぽじしょ


   原題ポルトガル Vocabvlario da Lingoa de Iapam (一冊)


   本篇・補遺からなる

   耶蘇会宣教師数名(氏名未詳)共編

   本篇は慶長八年〈1603〉 補遺は翌九年

   長崎学林刊


   約三万二千八百の日本語を和漢・雅俗などの別なく採集

   ポルトガル語で語釈を施し

   出典・用法・関連語・位相その他を示し

   宣教師らの日本語修得の便を図ったもの


   国語史 特に 室町時代語研究上の重要な資料


   ドミニコ会のスペイン語訳 「日西辞書」

   (Vocabvlario de Iapon ― 1630年マニラ刊)

   があるほか

   レオン=パジェスによる仏訳 「日仏辞書」

   (Dictionnaire Japonais-Francis ― 1968年パリ刊)

   がある   (* Francis ... c のしたにひげ)





































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