GNH
◎ブータン国王夫妻、関空から帰国の途に(読売新聞)
 国賓として来日していたブータンのジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王(31)と
 ジェツン・ペマ王妃(21)は20日、関西空港からブータンに向け帰国の途に就いた。
 グレーのスーツ姿で同空港に到着した国王は、
 見送りに来た外務省職員らと別れの握手を交わし、笑顔で機内に乗り込んだ。
 国王夫妻は15日に来日し、宮中晩さん会など歓迎式典に出席。
 国賓として初めて東日本大震災の被災地、福島県相馬市を訪れたほか、
 京都市で茶道など日本の伝統文化を体験した。


           231120Bhutan


 正直言いまして、来日されるまで、
 ブータンという国そのものが意識にまったくといっていいくらいありませんでした。
 しかしどうでしょう。国王ご夫妻は
 実にさわやかで好ましい印象を残されたと思います。
 
 ご夫妻の素敵なイメージと共に、紹介され話題となった言葉でとして
 「国民総幸福量」というのがありました。
 国民総幸福量(あるいは国民総幸福感  Gross National Happiness、 GNH)


 1972年に、ブータン国王ジグミ・シンゲ・ワンチュクが提唱した
 「国民全体の幸福度」を示す尺度です。
 国民総生産 (Gross National Produc GNP) で示されるような
 金銭的・物質的豊かさを目指すのではなく
 精神的な豊かさを目指すべきだとする考えから生まれたものだそうです。

 ブータン政府政策の中心は、国民総幸福量の増加。
 2005年5月末に初めて行われた国勢調査では
 「あなたは今幸せか」という問いに対し
 45.1%が「とても幸福」、
 51.6%が「幸福」と回答したといいます。



 ブータン国立研究所所長が、国民総幸福量(GNH)について語っています。

  経済成長率が高い国や医療が高度な国、
  消費や所得が多い国の人々は本当に幸せだろうか。
  先進国でうつ病に悩む人が多いのはなぜか。
  地球環境を破壊しながら成長を遂げて、豊かな社会は訪れるのか。
  他者とのつながり、自由な時間、自然とのふれあいは
  人間が安心して暮らす中で欠かせない要素だ。
  金融危機の中、関心が一段と高まり、
  GNHの考えに基づく政策が欧米では浸透しつつある。
  GDPの巨大な幻想に気づく時が来ているのではないか。


 もちろん、地理的、社会的、文化的…その他諸々の環境の違いは
 途方もないものがありますから、
 それをそのまま日本に持ってきてもどうにもならないとは思います。
 しかし個々人の生き方、考え方のヒントにならないとは言えないでしょう。

 ブータン国王ご夫妻は、
 日本国民に素敵なプレゼントを残されてくださった…。
 そんな気がするアオエです。


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