2009 03/16 04:34
Category : 日記
すべてがごく迅速に、確実に、自然に事が運んだので、もう何も覚えていない。
ただひとつだけ、記憶がある。
村の入口のところで、受持の看護婦が私に語った。
彼女はその顔付きにつり合わぬふしぎな声をしていた。
音楽的な震えるような声だ。
「ゆっくり行くと、日射病にかかる恐れがあります。
けれどもいそぎ過ぎると、汗をかいて、教会で寒さがします」
と彼女はいった。
彼女は正しい。逃げ道はないのだ。
「異邦人」(カミュ)
なんの脈絡もなく昔読んだ小説の一節が蘇りました。
日射病とはまったく無縁な春まだ遠い3月の北海道です。
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