2012年04月の記事


渋谷川の白鷺 




Yebisu, Tokyo, Japan

Photo by izayoi


今日は、 白金台まで用事で行きました。
プラチナ通りの銀杏並木は 青々と夏の緑を
枝いっぱいに湛えて 気持ちのいい散策になりました。
絵日記代わりに いつものデジカメでたくさん
撮ってきました。

自宅への帰り、なんとなく 恵比寿橋のふもとで
橋の名を撮っていると、足元の川で なにか白いモノが
飛び立つのが 見えました。
橋の中央から はるかに下を見下ろすと。。
一羽の白鷺が おりました。
もっとも 白鷺だと気付いたのは 家に帰って
大きくアップしてみてからなのですが。
たった 一羽 何度か 羽ばたきながら 優雅に
川面に浮かんでいました。
そう、川の水は いつか通りかかって覗いてみたときより
ずっと澄んで、わたしは 「あら、意外と綺麗じゃない」と
ひとり つぶやいた そのときだったのです。
偶然というか、なにかとても不思議な気がしました。
そういえば、 以前 母が 鷺草をとても欲しがっていたことを
また 思い出しました。

小さな 白い羽を 羽ばたかせつつ 恵比寿の川面に
浮かぶ 白鷺の姿を 私は、ずっと 忘れないことでしょう。
4月が 終わり 新しい月がやってきます。
さあ! 気持ちも新たに 新緑の季節を 
歩いていきましょう。


                       izayoi
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「平成十六夜日記」
~ 新緑の候 ~

明治通りの桜が、すっかり緑色になり、
ビバルディの「夏」の章を思わすような風が
ときおり吹いてくる。
姉と母の誕生日も 近づいている。
地図で見ると ほんのちかくに見えるその場所が
こころの中では なんと
遠く 思えることだろう。
わたしの 姉への想いは 海の色のように
いまでも その日によって刻々と変わる
亡き父や母へのそれも 同様である。
あるときは 凪ぎ あるときは 突然 荒れ狂い
自分でも どうしたものかと 思い悩む
失われたものへの 思いは 果てなく 
永遠に 慟哭を止めないのだろう
それでも こころの海は しだいに
深く 大きく 穏やかなものになっていることだけは
確かである。
「みかんの花咲く丘」の歌の情景のように
遠くはるかに きらめく波をかいまみる日もある。
心静かに 思うとき、
すべてのことは 取るに足らないことであると同時に
それぞれの人生のなかで 一つ一つの想いは
どんな宝石の輝きより なんと尊いものだろう。
招かれたきらびやかな店で つぎつぎ差し出される
輝石(ジュエリー)を見ながら わたしは内心 落ち着かない。
もう わたしは 知ってしまったのだ。
家で わたしを待つ ちいさな四つの黒い瞳。
まっすぐに わたしをみつめ、
ただ わたしだけを 信じ、
わたしの 笑みや 苛立ちの表情に 一喜一憂する
彼らの純朴な 瞳の美しさに
替えられる 宝など この世にないことを。
寂しそうに 風に震えるように 咲いていた
姉の家の パンジーたちは いまも 美しく
咲いているだろうか?
電話を嫌い 「てがみでください」と 言った彼女に
わたしは あれから 一通の手紙も出していない。



『紫の匂い懐かしすみれ草 春爛漫の桜のふもと』 (十六夜)


いつも お読みいただきありがとうございます。
次回は 「薔薇のアーチ」です。  J.U

BGM:パッフェルベルのカノン

               
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四季彩の詩(うた)




Shirokane, Tokyo, Japan

Photo by izayoi


これからもご覧いただけたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。
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有栖川宮記念公園の鴨 




Azabu Tokyo Japan

Photo by izayoi
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ことしの桜 (5)




Hiroo Tokyo Japan

Photo by izayoi
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春の花々 



Daikanyama Tokyo Japan

Photo by izayoi


猿楽町、代官山散策中にみつけた 花たち
珍しい形の 菫(すみれ)

ヴィオラは やっぱり 好きな花です。
そういえば。。 「庭にはなにか花を植えてる?」と
いつか、姉にきいたときの答えは
「パンジー」でした。
その後、実は わたしは こっそり姉夫婦の家を
見に行ったのです。
すこしばかり 姉のことが 心配だったのでしょう。。
その日は 風が強く、そっと 門の外から眺める
家の庭には 優しい色のパンジーが ひらひらと
蝶のように 咲いていました。


to be continued...


              
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西郷山公園にて (1)
昨日、代官山にある ル・コルドンブルーまで行って来ました。
途中に脇道があったので 入ってみると、そこは
西郷山公園でした。
桜の下では 若い人たちが 快活にお花見を楽しんでいました。
その様子を 微笑ましく見ながら 公園をぐるりと回ると
眼の下に、ちょうど 雪柳が 満開なのをみつけました。
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『春よ来い』
四月、桜の季節に聴きたいのは やはり この曲です。

松任谷由実さんの 「春よ来い」

みなさまのこころにも、 暖かい 春風が

吹き渡りますように。。。

                (十六夜)
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ことしの桜 (3)
嵐の夜が明けて、今日は青空が広がりました。
霞むほどの桜の花、昼時は さまざまなひとが
通り過ぎて行きます。
そのなかでも 颯爽とわたしの目の前を歩く
外国人女性。
この街では こんな風景も 日常的にあります。

横断歩道を渡ろうとする 二人連れ、マスクをしているひと
後ろから歩いてくる男性は、このあと
携帯を高く掲げ、見上げるように桜の写真を撮っていました。

右側にあるのは わたしが 引っ越してきた日、
また、故郷の家を掃除しに、ここと 実家を
忙しく行き来した際、箒を買った 荒物屋さんです。

ことしの春、
ことしの桜は ぼんやりと、 すこし 遠いのです。
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ことしの桜 (2)
Hiroo Tokyo Japan

Photo by izayoi


昨日の午後 ふたたび外に出ると、もう 

満開に近い枝が 春風に揺蕩っていました。

下を通るひとたちは みな 穏やかな顔で にっこりと

ことしの桜を見上げながら 行き交っていくのでした。

真昼ながら わたしは ふと 晶子の あの歌を思い浮かべて

いました。


『清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵会う人みな美しき』


               (与謝野晶子)
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