白い胡蝶蘭
一昨日病院の広いロビーで しばし待つ間
窓辺に飾られた 白い胡蝶蘭を眺めていた。
婉曲ながら すくっと胸をそらすように
まるで 一度も炎天に身を晒したことのないことを
誇るかのように
蒼ざめるほどに白い その面だち。。
わたしは、 ふと 姉を思った。
歳が離れ 姉妹という親しさよりも むしろ
畏敬の念が 勝つほどの、
いまは こころ病む、 姉を 思った。