山陰二日目
天橋立に着いたはいいがいきなりの大雨
まぁ晴れてようが雨降っていようが
今日はここで
朝まで過ごすので
プランは変えれない、

要するに野宿ってやつだけど
今回はシュラフも持っていないので
寝ることも多分ないでしょう、

公園というか天橋立内に
公衆便所が沢山あり
その入り口にご丁寧に木のベンチみたいなのが
あるので
そこでとりあえず雨が止むのを待つことに

しかし、1時間経っても止む気配はなく
ネットで調べると3時くらいには止むようだった、

それにしてもさすがに観光地の公園?
当然トイレにはなんとか照明があるものの
それがないとほぼ完全な闇だった、
寝るには不自由しないけど
普通の人なら怖いかもね、

突然釣り客が雨宿りに来たりと
気が抜けない時間が過ぎた、

1時半位には雨は小降りになり
少し先に進むことに

結局なんでこんなプランになってしまったと言えば
この日の内に鳥取砂丘までの観光を済ませて
おきたかった、
しかし山陰、特にこの北近畿タンゴ鉄道と
山陰本線は電車の本数が極端に少ない、

来る前のプランの詰めをしている時に
ここの観光の目的は股覗きと言われるもので
これは丘?山?の上から
海を分断しているこの公園を股の間から
ひっくり返して見ると天に向かうように
見えるということから

これをするためにここへ来たんだけど
調べてみるとこの公園を挟んで
対岸に両方の鑑賞スポットがあることがわかった、
しかし、片方の丘?は
遊園地みたいになっていて
リフト、ケーブルでしか
入ることができなかった、
正直お金なんか払ってもそれは構わないんだけど
問題なのは開園時間だった、

ついこの間まで8時半開園と書いてあったので
朝一で行けば
早い時間にここを出れると思っていたんだけど
20日になって
お盆が終わったからなのか開園時間が
変わっていた、
9時10分だったかな、
これだと乗りたかった電車には到底間に合わない、

で、仕方なくここでのプランを全部練りなすことに
なるかもなんて
思いながらこっちへ向かったんだけど
結局ビューランドのほうの股覗きは諦めて
駅のある方と反対側の丘の上の
笠松公園の股覗きだけで帰ることにした、

で、こっちもケーブル、リフトが
常道なんだけどこっちには
歩いて登れる道があるので
夜のうちに登って朝日を見て
帰ってくれば早く移動できると考えていた、

しかし、まさかこんなに雨が降るのは
予想していなかった、

一応深夜に入って雨が上がったので出発を
したものの
こんな時間に笠松公園に行ったところで
どうにもならないので
あてもなくダラダラ天橋立の中を向こう岸へ歩いた、

暫くするとまた公衆便所を発見し
中を覗くと前のところにはなかった
電源コンセントを発見
すかさず携帯を充電開始

今回は携帯にかなり頼って旅をしているので
できるだけ充電はかかせない、

しかしこれもかなり時間がかかる、
1時間は軽く費やしたと思う、
雨の止んだ海岸のベンチで
真っ暗な海とトイレの往復を俺は何度しただろう、
行く度に赤いランプを見て
まだかよ・・・と
呟いては海へと引き返していた、

そんな事をしているうちに
既に時間は朝方へと移っていき
対岸に着く頃には4時になっていた、

ケーブルやリフトの乗り場は直ぐに
たどり着けたんだけど
歩いて登る道はいささか寂しいものだった、
まぁ歩いて登る奴なんてほとんどいないから
なんだろうが
当然街灯なんかあるわけもなく
真っ暗な闇
なんとか歩いて上を目指すも
途中神社の社みたいなところで
左に折れたり
更にその奥に進むと
道が怪しくなり下を見ると墓が立っていたりする、

最終的には行き止まりになり
引き返すことになった、
周りの墓のせいで
怖くなったというよりは
急に石段になったりして
足元がとても怖かった、

地元の軽トラのおじさんに聞いてみると
道は合っているようだった、
しかも整備された道だよ、
まで言っていた

どこら辺が整備されているんだ・・・
と思ったが
もう一度トライして気がついた、

途中で道が右に折れていた、
俺はさっきそのまま直進していた、
帰りに通った時には
見えたから判ったけど
一応案内板はあった、でも夜は真っ暗で
さっぱり見えないけど

で、そこの分岐を間違えなければ
笠松公園までは
普通に登れた、
ただし、登り自体は決して楽ではなく
汗だくになって上りきった、

上には当然人が一人もいるわけもなく
独り占めの天橋立があった、

しかし、肝心の股覗きは何度やっても
景色が逆さまになる風にしか
感じなかった、

想像力がないなぁ

さて、
夜明けすぎまで一人で楽しんで
リフトの降り口の方にも行ってみたんだけど
こっちにも股覗きがあった

こちらには
かわらけ投げというものもあり
無人でもできたのでやってみた、

股覗きのそばに丸いわっかみたいなのが
あり
そこへ円盤投げの要領で売られている
皿みたいなものを投げる、
そこを通すことができれば
願いが叶うというものなんだけど
やってみたが
さっぱり通らなかった、

で、比較的早い時間で
駅へ戻って来れたが
おかげでみやげ物屋はさっぱり開いておらず
駅で駅員さんに聞いてみるも
まだ開かないとのことで
仕方なくここで買うのは諦めて
電車に乗ることに

本当なら18切符のセットでこの北近畿タンゴ鉄道も
500円で乗れる券があるんだけど
駅の営業時間が8時半だか9時からだったり
夜も17時半に閉まっちゃったりで
この券を買うことができず
正規料金取られてこの電車に乗ることに

で、天橋立からは快速に乗った、
昨日乗ったかなりボロイ電車と違って
やたらと豪華な特急車両がやってきた、
それでも他の会社の中古だろうが
とても快適だった、

豊岡でJRに乗り換え
二つ先の駅の城崎温泉へ

関西では有名な温泉地
城崎

そうだなぁ関東で言うところの
伊豆とか山じゃないけど草津みたいな感じか

外湯巡りが有名で
泊まらない客にも優しい温泉地かもしれない、
浴衣姿の人もちらほら
駅から6つだか7つだかある外湯へは
歩いても充分行ける、
風情ある町並みで足湯とかもある、

足湯で軽く楽しんで
その後たしか御所の湯というところに入ってみた、

草津みたいに熱いってこともなく
ゆっくり、でもないけど
堪能できた、

何回も色々な湯を楽しんでも良かったんだけど
お金も体力もなかったので
今回はこれだけにした、
全部回れるような券を作ってもいいのかな
って少し思ったけど

飯を駅で弁当にして
この但馬牛弁当は
思ったよりも美味かった、

ようやくやってきた電車に乗って
出発、
ここら辺は一回降りてしまうと
間違いなく1時間は待たないと次が来ない
ローカル地帯なので
降りるには覚悟が必要、

で、本当なら二時間待ちだったんだけど
途中の駅まで行く電車が一時間待ちであったので
とりあえず前に進めるだけマシと思い
それに乗った、
香住、とかいう駅にたどり着いたが
正直何もない駅だった、
外に餘部行きのバスがやってきて、
今思えばこれに乗れば餘部鉄橋を観光できたかもしれないが
それは今となっては後の祭り、

一時間香住でダラっと過ごして
次に来た電車に乗り込む、
途中餘部鉄橋を通過、
明らかに鉄ちゃん、もしくは鉄子とも思える人たちも
そわそわの餘部、
駅に着くとだいぶ多くの人が降りていった、
俺は多少迷ったが
一時間待ちには耐えられず
降りることはしなかった、

鳥取を目指し
先を急いだ、

ここら辺は電車はずっと寝ていて
記憶がない、
気がついたら鳥取に到着していた、

あんまり目が覚めていない状態で
鳥取に着いたもんだから
予定を把握していなかった、
この鳥取も砂丘までバスで行くんだけど
このバスの本数が少ない、
一時間に1本なので
着いたら直ぐにバスに乗らなければならなかった、
しかしそのことをすっかり忘れていて
ゆっくり駅を出たもんだから
目の前をバスが通過していった、

結局これでまた鳥取駅で1時間バス待ちになってしまった、

砂丘は想像通りだった、
いや狭いと言ってる人や広いと言ってる人
様々な感想をネットでは見ていたけど
実際に言ってみると
なるほど
としか感じなかった、

そりゃ中東のほんものの広大な砂漠じゃないだろうから
でかい砂場といえば
そうだけど
でも結構先の方まで砂は続いていて
日本にはそうそうある景色でないのもたしかだ、

時代を感じさせる
パラグライダーとかラジコンの飛行機とかも
飛んでて
反対側ではラクダが歩いていたりと
まぁ楽しいところではあると思う、

俺は結構疲れていたな
寝ていないのもあるけど
ここもリフトとかに乗らないと
結構歩くんだよね、
梨ソフトと砂卵を食べて
バスで駅へ戻ってきた、

時間が少しできたので
今のうちにできることをやろうと
コインランドリーで洗濯する事に
小腹も空いたので
街でしかできない、
サティに行ってマックで今だけ安いビックマックを買って
食い、その後駅の観光センターで
コインランドリーの場所を聞いて
歩いていくことに、

結構駅のそばにそういう施設ってあるもんだ、
なんて思って
早速洗濯しようとしたんだけど
コインが足りない、
外の自販機で崩すもそれでも足りない、
よく見てみると自販機も100円切れで
10円でお釣りを出していた、
これじゃどうにもならない、
仕方なくスーパーで買い物して
って相当無駄使いした感は否めない、

洗濯もして
夜、一晩過ごす隣の駅へ電車で移動、
ここは調べ済みのいつも行くネットカフェの支店
夜は連れにメッセを繋いで
色々話していた、