記憶の補助手段
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       《 セクエンツィアの初期から
         ザンクト・ガレンの
         ノトケル・バルブレス(912没)の
         有名な報告が伝えられている

         彼は 歌詞のない 長いユビルスを
         暗記することの難しさを認め
         851年に ノルマン人によって破壊された
         ルーアン近郊
         ジェミエージュ修道院から逃れた僧のところで
         歌詞のついたユビルス(〈プローザ〉と呼ばれた〉をみると
         それにならって
         アレルヤのメリスマに対して
         「より良い」歌詞を 自分で編み出した

         こうして 記憶の補助手段から 独自の詩形と
         やがて 独自の音楽形式が 生まれたのである


         ・・・ 》  〜 dtv-Atlas zur Musik














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