2012 06/05 14:25
Category : 平成十六夜日記ダイジェスト版
広尾神社よりすこし手前に、花屋と並んで、
なにやら 洋風の青い「館」が出店しているのに
気付いたのはいつだっただろう。
店はドアノブの真鍮の金具も、まばゆいほどに新しく
まるで、フランスのパリの街角に
立ったと錯覚するほどその「館」は 輝いていた。
広尾という街を 自ら選んで住まい、すこしずつ
毎日の生活に慣れ親しんでいった わたしだが、
それでも その「館」の中に足を踏み入れることは
まだ、躊躇われた。
わたしは 子犬のリードを強くひき、目で店内を
そっと見やりながら、いつもやり過ごすのだった。
なにやら 洋風の青い「館」が出店しているのに
気付いたのはいつだっただろう。
店はドアノブの真鍮の金具も、まばゆいほどに新しく
まるで、フランスのパリの街角に
立ったと錯覚するほどその「館」は 輝いていた。
広尾という街を 自ら選んで住まい、すこしずつ
毎日の生活に慣れ親しんでいった わたしだが、
それでも その「館」の中に足を踏み入れることは
まだ、躊躇われた。
わたしは 子犬のリードを強くひき、目で店内を
そっと見やりながら、いつもやり過ごすのだった。