2012 05/05 14:16
Category : 四季彩の詩(うた)

Arisugawanomiya-Park, Tokyo,Japan
Photo by izayoi
子供の日のきょうは 朝から青空が広がりました。
親戚の用事を済ませ、ひさしぶりに 子犬たちを
外へ連れ出しました。
日比谷線広尾駅から 歩いてすぐのところに
有栖川宮記念公園はあります。
今朝は 鴨の姿はなく、緑の木陰の下、池には
釣り糸を垂れるひとたちが 多く見られました。
のどかな風景をみつつ、進んでいくと、
向こうから やはり犬を連れたひとが やってきます。
初対面でも 思わず 笑みや挨拶を交わしあう
心和むひとときです。
帰りに 木道を降りるとき、シャガの花が
たくさん咲いているのを見かけました。
わたしが この花を見て 好きになったのは
たしか 小学生の時だったと思います。
薄い青紫が すこし 寂しげではあるけれど、
ひんやりした岩陰や 草むらのなかで
静かに咲いている姿が、 なんとなく こころに
沁みたのかもしれません。
子犬を連れながら 片手でシャッターを押す、
いつもの横着な撮影ですが、 きょう一日(ひとひ)の
ささやかな しるしとして、残してきました。
夏の日を思わせる 強い陽射しのなかで、
シャガの花は あの頃の 儚さより、
涼しげな 初夏の花として、わたしの眼には映りました。