光る指輪
銀座コージーコーナーの 白い四角い椅子に

姉とわたしは 腰掛けて メニューを開いた。

姉の左指には 結婚指輪と重ね付けした 誕生石の

赤いルビーが光る。

ふと わたしは 自分の指を飾るとすぐに とあるところへと

流されていった 数々の宝石を思う。

姉がたくさんの買い物袋といっしょに持つ 小振りのバッグは

わたしもほしかった 仏製のものだ。