空色のタオル
きょねん 病室へ通う私は せっせと 着替えやタオルを
持っていったのですが、そのときのことです。
ここを見てもわかるように わたしは 「白」が大好きなのです ^^
真っ白なバスタオルや ハンドタオルばかりを父へ持っていったら
父は あるとき 「嫌だ」と いうのです。(笑
なるほど。。 ^^;  「それは失礼しました m( )m」と
いったかいわずか。。 わたしはそのつぎから 病院へ寄る時は
ある瀬戸物屋に寄って ワゴンに色とりどり重ねてある タオルを
買い求め 父へと持って行きました。
それは どれも なるべく どぎつい色でないもの。 ふんわり
やさしい 上品な色合いのもの。。 慌しくお財布からお金を
とりだし 「すぐ使うので 袋はいいです!」そして 電車に
飛び乗りました。 いつも 心臓は バクバクでした。
荒い呼吸を整えて 病院の洗面所へ寄り 長い髪を結わえ、
にっこり 笑顔を鏡で確かめてから 父の病室へ はいっていきました。
「お父さん この色はどお? こっちもあるよ♪」
空色や ピンク 薄いたまご色などなど。。 やわらかい草色も
ありました ^^
病室へ ほんとうは 花を飾りたかったけど 迷惑になると思い
せめて ピンクのタオルをと。
父は案外 女性の好むような色が 日頃から好きで いまも
まるで 女の子の部屋に似合うような ピンクの縁取りの
グラタン皿など 専用の食器棚に いくつも眠っています。
父は 「こりゃ おんなの色だろ。。」と 遠慮しながら
わたしが 並べて見せる色とりどりのタオルのなかから
「これ」と いって たいてい空色のタオルを取りました。