今年の桜で 一番 印象に残ったのは

近所にあって いままで 全然 気がつかなかった 枝垂れ桜です。

何枚か
写真を 撮らせて頂きました。

ちょうど わたしが通り掛かったその日は、いつものバスに乗り遅れ

次のバスの時刻までは あまりに時間がありすぎて、

一緒に待っていた近所のご婦人に 会釈して 駅まで歩き始めたところだったのです。

まだ 午前中ながら もう初夏のように陽射しは強く

そのご婦人はつば広の黒い帽子に サングラス

大きなハンカチーフをバッグから 取り出し 汗を拭っていました。

二、三 言葉を交わしたあと わたしが 行きかけると

「え? 貴女 行っちゃうの?!」と 少し甘えた風に言うのが可笑しくて

わたしも すこし 笑いながら 肩にかけたカメラを指し

「ええ わたし 花の写真を撮りながら行きますから(笑」 と 言ったのです。

本当は 駅までの 20分ほどの道を この陽射しの下 歩いていくのは 正直 すこし辛いな と 思っていました。