食わず女房(^^;)
小さい頃に読んだ日本の民話で忘れられないのがあります~♪話の題名はおぼえてないのですが調べてみたら食わず女房という話だったことが判りました~(^^;)

http://hukumusume.com/douwa/pc/minwa/05/05.htm

上のURLで紹介されているんですが、ちょっとだけコピペしちゃいます~(^^;)

 むかしむかし、あるところに、とてもけちな男がすんでいて、いつもこう言っていました。
「ああ、仕事はよくするが、ごはんを食べない嫁さんが欲しいなあ」
 そんな人がいるはずないのですが、ある時、一人の女が男の家をたずねてきて、
「わたしはごはんを食べずに、仕事ばかりする女です。どうか、嫁にしてくださいな」
と、言うではありませんか。
 それを聞いた男は大喜びで、女を嫁にしました。
 男の嫁になった女は、とてもよく働きます。
 そして、ごはんをまったく食べようとしません。
「ごはんは食べないし、よく仕事をするし、本当にいい嫁じゃ」
 ところがある日、男は家の米俵(こめだわら)が少なくなっているのに気がつきました。
「おや? おかしいな。嫁はごはんを食べないはずだし」
 とりあえず、男は嫁に聞いてみましたが、
「いいえ。わたしは知りませんよ」
と、言うのです。
 あんまり変なので、次の朝、男は仕事に行くふりをして、家の天井にかくれて見張っていました。
 すると嫁は、倉(くら)から米を一俵かついできて、どこからか持ってきた大きなカマで一度にご飯をたきあげました。
 そして塩を一升(いっしょう→1.8リットル)用意すると、おにぎりを次々とつくって、山のように積みあげたのです。
(なんじゃ? お祭りじゃあるまいし、あんなにたくさんのおにぎりをつくって、どうするつもりだ?)
 男が不思議そうに見ていると、嫁は頭の髪の毛をほぐしはじめ、頭のてっぺんの髪の毛をかきわけました。
 すると頭のてっぺんがザックリと割れて、大きな口が開いたのです。
 嫁はその口へ、おにぎりをポイポイ、ポイポイと投げ込んで、米一俵分のおにぎりを全部食べてしまいました。
 こわくなった男はブルブルとふるえましたが、嫁に気づかれないように天井からおりると、仕事から帰ったような顔をして家の戸をたたきました。
「おい。今、帰ったぞ」
 すると嫁は、いそいで髪の毛をたばねて頭の口をかくすと、
「あら、おかえりなさい」
と、笑顔で男を出むかえました。
 男はしばらく無言でしたが、やがて決心していいました。
「嫁よ、実は今日、山に行ったら山の神さまからお告げがあってな、『お前の嫁はええ嫁だが、家においておくととんでもないことになる。はやく家から追い出せ』と、言うんじゃ。だからすまないけど、出て行ってくれんか?」
 それを聞いた嫁は、あっさりといいました。
「はい。出て行けと言うのなら、出て行きます。でもおみやげに、風呂おけとなわをもらいたいのです」
「おお、そんなものでいいのなら、すぐに用意しよう」
 男が言われた物を用意すると、嫁さんがいいました。
「すみませんが、この風呂おけの底に穴が開いていないか、見てもらえませんか?」
「よしよし、見てやろう」
 男が風呂おけの中に入ると、嫁は風呂おけになわをかけて、男を入れたままかつぎ上げました。
 ビックリした男が嫁の顔を見てみると、嫁はなんと、鬼婆(おにばば)にかわっていたのです。
 鬼婆は男を風呂おけごとかついだまま、ウマよりもはやくかけ出して、山へと入っていきました。
(こ、このままじゃあ、殺される! じゃが、どうしたらいい?)
 男はどうやって逃げようかと考えていると、鬼婆が木によりかかってひと休みしたのです。
(今じゃ!)
 男はその木の枝につかまって、なんとか逃げだすことができました。
 さて、そうとは知らない鬼婆は、またすぐにかけ出して鬼たちがすむ村へ到着しました。
 そして、大きな声で仲間を集めます。
「みんな来ーい! うまそうな人間を持ってきたぞー!」
 仲間の鬼が大勢集まってきましたが、風呂おけの中をのぞいてみると、中は空っぽです。
「さては、途中で逃げよったな!」
 怒った鬼婆は山道を引き返し、すぐに男を見つけました。
「こら待てー!」
「いやじゃ! 助けてくれー!」
 鬼婆の手が男の首にかかる寸前、男は草むらへ飛び込みました。
 すると鬼婆は、男の飛び込んだ草むらが怖いらしくて、草むらの中に入ってこようとはしません。
 男はブルブルふるえながら、いっしょうけんめいに念仏をとなえます。
「なまんだぶー、なまんだぶー」
 鬼婆は草むらのまわりをウロウロしていましたが、やがてあきらめて帰って行きました。
「た、助かった。・・・しかし、なんで助かったのじゃろう?」
 実は男の飛び込んだ草むらには、菖蒲(しょうぶ→サトイモ科の多年生草本で、葉は剣状で80センチほど)がいっぱい生えていたのです。
 鬼婆は菖蒲の葉が刀に見えて、入ってこれなかったのです。
 その日がちょうど五月五日だったので、今でも五月五日の節句には、魔除(まよ)けとして屋根へ菖蒲をさすところがあるのです。

おしまい


今、読み返してみて思ったんですが、顔に口があるのに、どうして、いちいち頭の口でたべるんでしょうかにゃ~(^^;)!?