2008 10/21 10:45
Category : 平成十六夜日記ダイジェスト版
おとといのこと。というのは 10月10日のこと。
枝垂れ桜のある場所を 以前と「別方向」に 通り過ぎた。
桜の葉は 2分ほど紅葉していた。
道の端を すこし腰をかがめて 箒で掃いている男がいた。
頭のうしろ部分は 髪が少なくなっている。
男の姿と重なるように 小学生の男の子たちが 3~4人
ランドセルをしょって その道を通り過ぎた。
「おかえり」とでもいっているのだろうか。ことばを交わす
子等と男のようすが、とおくから窺い知れる。
子供たちが通り過ぎると同時に わたしの足は
いちばん その場所へと近づいていた。
男は 箒をもったまま こちらに振り向いた。
わたしは ゆっくりと 深く 頭を下げた。
男も おそらく わたしと気づいたのだろう。
すこしだけ笑みを浮かべながら 無言で会釈を返してきた。
「落ち葉散る秋」
この道を また 通っている自分が
すこしだけ 厭わしく思われた。
10月12日 記
枝垂れ桜のある場所を 以前と「別方向」に 通り過ぎた。
桜の葉は 2分ほど紅葉していた。
道の端を すこし腰をかがめて 箒で掃いている男がいた。
頭のうしろ部分は 髪が少なくなっている。
男の姿と重なるように 小学生の男の子たちが 3~4人
ランドセルをしょって その道を通り過ぎた。
「おかえり」とでもいっているのだろうか。ことばを交わす
子等と男のようすが、とおくから窺い知れる。
子供たちが通り過ぎると同時に わたしの足は
いちばん その場所へと近づいていた。
男は 箒をもったまま こちらに振り向いた。
わたしは ゆっくりと 深く 頭を下げた。
男も おそらく わたしと気づいたのだろう。
すこしだけ笑みを浮かべながら 無言で会釈を返してきた。
「落ち葉散る秋」
この道を また 通っている自分が
すこしだけ 厭わしく思われた。
10月12日 記