「だいじょぶですよ」
「お金のことならだいじょうぶですよ」

日焼けした顔をほころばせて、作業服の長男は

ゆっくりとわたしのほうへ歩み寄りながらそう言った。

「あの日あれからおじさん そこの郵便局へお金下ろしに
行ったの見えましたから」

わたしは 黙って微笑んだ。。

ちょうどタイミングよく、 店先に誰かお客が現れた。

店頭のバイクを物色している。

わたしは 気遣い、あとずさりした。