きょうのこと
郵便局へ 税の納付をしたあと、天神の社をとおり、

ひさしぶりに 「ピッコロ」さんで 焼きたての エリンギパンと

フルーツデニッシュを選んだ。 レジを引き受ける女性の背から

パンの焼き手である ご主人が 「いらっしゃい」と

にこやかな笑顔を見せた。

「きょう~は 寒いね」

わたしも オウム返しに 「寒いですよね」と 返す。

外は ほんとうにいまにも雪でも降ってきそうな空だ。

「いままで割りと暖かだったからね」と ご主人。

「ほんと。 もっと寒いところは もう雪が、って。」

ご主人 「そう 友達なんか この辺なんか 全然ぜんぜん

(寒さが)って。(笑)」

わたし 「ほんとうですね。(微笑)」

レジの女性が お釣りと 福引券をていねいに差し出す。

わたし「さあ これで 熱いコーヒーでも家でいれて。」

女性「ええ。ありがとうございました。」

ほんのつかの間の なにげない会話が この店の暖かさと

美味しいパンを持ち帰る喜びを さらに引き立てる。

ときおり 自動ドアと間違えそうになる 店の引き戸を 

パンを抱えながら 開けると 背後から また ご主人の

「ありがとうございます!」と 声が追いかけるように聞こえた。

ここの 手作りパンは とにかく 絶品である。