社会福祉士との会話
介護認定の結果を伝えるべく、
病院へ詰めているケースワーカーのM氏へ電話をいれた。
「届きましたか?」
「ええ、無事届きました。ありがとうございました。」
「で?」
「はい、要介護4です。」
「それは、ずいぶんと。。」
「ええ。」
わたしは 封筒から出した書類の束を左手にしっかり握ったまま
平静な口調で答えた。
「で、つぎにどうすればよいかと。。」
(そう尋ねるのが一番だと電話する前に心に決めていた)
「それではですね、いろいろはいっている書類はそのままで、
一度 健康保険証をコピーさせていただけますか?
わたしのほうは すぐに 施設への申し込みをしますから。」
「はい、よろしくお願いします。」

この会話は 一昨日だった。
昨日の午前中、わたしは 家事をいつものようにこなしながら
なぜか泣けてきてしかたなかった。
涙は わけもなく つぎからつぎへとあふれ、
目の前のものが見えないまま 水をジャージャー流し
少ないお皿を わざと乱暴に洗った。
この思いは いったいなんなのか。この涙はいったい
どこからあふれてくるものか。
嗚咽の声は 打ちっぱなしのコンクリートに 
しっかり守られて、どこへも漏れることはない。