母から娘へ (3)
順ちゃん その後も元気でいますか?
この間はありがとう。
お母さんにとって 本当にたのしい一日でした。
あの日の思い出は、一生忘れません。

あの緑にかこまれた鎌倉、初めて乗った江ノ電。
窓から見た海。何回も何回も 見て歩いた小町通り
おいしかった おすしの味。
どれも これも お母さんは 嬉しくて、夢のような
一日でした。
おみやげに 指輪を買ってもらってよかった。
毎日会社からかえると、必ず指にはめて、たのしんでいます。
順ちゃんのも とても すてきでしたね。

あの日は  すっかり順ちゃんに おんぶしてしまって・・
今度の旅行の時は、お母さんも 貴女に おみやげを買って
あげられるように 今から 少しずつ貯えておきましょう。
たのしみにしていてね。

次の日は朝から 大雨でしたが、本社へ行くのに
どうしましたか? -- 一日中心配でした。
その時のことは、又、電話なり 手紙なりで知らせてください。
お母さんも 手紙がおそくなって ごめんなさいね。
実は、住所を書いてもらった 紙切れが見つからないで
ついおそくなってしまって ・・
又 いつか プランをたてて 旅行に連れていってくださいね
たのしみに しています。

追伸: 

あの日、雨に濡れて 寒いなんて言っていましたが
風邪をひかなかったですか? ・・・本当にお母さんのために
疲れさせてしまって ごめんね。
これからも、良き相談相手になってください。
たよりにして 働きます。

では 順ちゃん 体にはくれぐれも気をつけて
通勤には 交通事故に注意してね。

とりとめのない手紙で読みづらいでしょうが
おゆるしください。

53. 5. 23  午後 22時記す
 
             順ちゃんえ


                 さようなら