狂人と暮らす日常
平常心を保っていられるほうが 奇跡というもの。

病人は。。

あれから わたしに その腕時計を 「任せるからどうにかしてきてほしい」と 一任し
 一時的に預かるも、
ものの二時間と経たないうちに 落ち着かない様子をみせ
わたしに 「頼むからどこかへ捨ててきてくれ」と叫び
「そんなことはわたしにはできません」と静かに断ると、
見かけは新品同様のセイコー社の腕時計、
購入当時 数万円したとのこと。 それをなんと。。
土間で、かなづちかなにかで 打ち潰したのです。
その カンカン!という音が恐ろしくて
わたしは なるべく音が届かぬよう、いつもの東向きの
ちいさなキッチンで ひたすら食器を洗っていました。

これが 今日の わたしの一日です。

わたしは 昨日、病人の通う病院へ電話をし、
一度 主治医に会うことを決めました。
そして、 本人はあくまで「自分は一人暮らし」と
行っている由、きのうは 看護士のかたにも
次女であるわたしが 実際には同居し、病人の朝から晩まで
一部始終を見知っていること。
最近では トイレには行かず、庭で用を足してしまい、
それをたしなめても いっこうに言うことを聞かぬこと、
最近とみに 精神が不安定になり、わたしへの暴言が
激しいこと、、などなど、、
職場近くの公園から 携帯で電話をいれました。
そして このことは いまのところ、本人には内緒にして
おいて欲しいこと。主治医へ伝言として、
これらの わたしからの報告をカルテへ記してくださるよう
わたしの携帯の番号とともにお願いしたのでした。

小一時間の電話のあと、わたしはぐったりしましたが
それでも、まずは 一ミリでも。。
こうして わたしが 現状を「外」へと話すことで
すこしずつ、この病人のためにも わたしのためにも
よい方法へ向かっていくのだ。と、
強く 自分に言い聞かせたのです。

※おそれいりますが この記事へのコメントは
どうぞご遠慮くださいません。
勝手をいって、申し訳ありません。 (十六夜)


なお、病人は 自称「寝たきり」と申しておりますが
実際には バイクで毎週 病院へ肝臓のための注射を
打ちに行っており、帰りには食料品などの買い物もし、
デジカメで花の写真を撮ってくるなどしています。