NEKO 捕獲 大作戦 part.1 お別れの時
別れとは、突然やってくるもの

シロに貰い手が現れた

なんてこたーない、ウチの姐チャンだ
会社を辞める前に、ネコを一匹だけ貰っていってくれるという
ネコは大好きで何匹も飼ったことがあるというが
この間死んでしまってからは、躊躇していたそうだ
きっと大事にしてくれるに違いない

ということで、かごと特製ねこじゃらしはお姐チャンが用意してくれることになった
しかし、あの半ノラですばしこく用心深いシロが
そう簡単に捕まるものだろうか?
それに、昼間はとても仕事が忙しくて捕獲する時間なんてないし
だいたいいつも夜、俺一人になってから出てくるので
俺が一人で捕まえて、配達しなくてはならない
それはとても難しいので、妻にガキ2匹
応援に来させよう
ガキもネコとバイバイしたいだろうし


決まる時は、決まるもんだ
ウチに出入りしている取引先の兄さんが
後の2匹をまとめて面倒みてくれるといってくれた
俺はめいっぱい、クロとグレーの愛嬌あるところを強調し
是非ヨロシクとお願いした

一日に全部はムリだ
捕まえるのだって大変だし
姐チャンちは近いからいいとして
彼の家は、更埴市・・・つまり佐久市からは高速乗っても1時間はかかる
なので、お姐チャンのかごが空いたら
クロとグレーを捕まえて配達することで合意した

会社のみんなもホッとしたし
いわゆる、その、ラブリーな社長さんも喜んでくれた

でも、俺は

修羅場を覚悟しなければ
なにより

ちょっと淋しいぜ