閉鎖された時代錯誤の男社会の縮図
消防の操法大会の選手を降りた
形からすれば、俺が身を引いたという感じ

・・・先日の夜、消防の班長から呼び出しがあった
飲みながら言うには

忙しいから大変じゃないか、もし怪我でもしたら他の選手に迷惑がかかる
お前は社長になったばかりだし、もし何かあったら会社が困るだろう
今回は小型ポンプでなく消防自動車で、尚かつ分団の選抜で上位入賞を視野に入れている
だいたいお前はやる気がそれ程なく、ならばもっと気合の入っているヤツを選手にした方がイイ
云々云々

俺は最初からひと言もヤリタイなんていってないし、それどころか絶対ムリだと言い張ってきた
それを選手の回数が少ないという理由で、皆と一緒によってたかって選手に推しといて
直前でやめときな、と言うんじゃ

そりゃねーぜ

遠まわしに選手の交代を促していたし
確かにカラダがもたなくなったら他の選手に迷惑がかかる
俺はこれ幸いとばかり降りたわけだが
なんか釈然としない

元来、俺は男が一度口にしたことを撤回するのは潔しとしない
くたばろうがブッ倒れようが、信念を貫き通すものだと今も思っている

それを、俺がやらざるを得ない状況に陥れて
俺に「やります!」と皆の前で言わせておきながら
俺の口から「やっぱりできません」と、泣きを入れた形で収拾をつけようとする
そのやり方が腑に落ちない
俺は、辛いけれど、一度やると宣言した以上、石にかじりついてでもやるつもりだった

じゃ、降りなきゃよかったか?
いや、そりゃムリだ
午前様に帰ってメシ食って風呂入ったりして
朝4:30には起きて5:00から2時間の猛練習
8:00から16時間メシも食わず働いて
また翌朝、の繰り返し・・・
やっぱり死ぬな

意地をはらずに、ココは素直に降りといて正解

でも、事情を知らない他の班の奴等から
「アイツは練習する前から、尻尾を巻いて逃げ出しやがった」
などと噂されるんだろうな

それがイチバン、悔しいぜ