もう一生スタンド席に座ることはないと思っていたから・・・
F1の続き

一年ごとに、F1の抽選には当たったりハズれたりしていた
それでも毎年見に行けたのは、やはり業界だからだ

東京の独身時代、当時セナのチームメイトの
ゲルハルト・ベルガーのレーシングスーツを
提供していた取引先のメーカーから
毎年F1の自由席券を5枚いただいていた

外れた年は、上司に媚びてダチの分と2枚
売ってもらっていた

10年前、はじめてメインスタンドが当たった
なんと4万5千円なり!
俺とダチはボンビーだったが(今でもそうだけど)
清水の舞台から飛び降りて、このチケットをゲットした
だって
このチャンスを逃したらニ度と見ることができないかもしれないじゃん

・・・だが

F1鈴鹿グランプリを数日後に控えたその日
ダチのオヤジが死んだ

そして、無傷のチケットは
4万5千円もした高価なチケットは
当時俺の2ヶ月分の飯代分のチケットは
ただの紙きれとなった

ダチも行けるわけ無いし
俺だって親友のオヤジが死んで、呑気に見に行けるわけがない
ガンで余命幾ばくもないことは、俺も知っていたが
世の中そーゆーもんさ
チケットを他の人にタダで譲ろうとしたが
急なハナシで誰も行ける人がいなかった

俺とダチの家には、そのチケットが「額」に入れられて飾ってある
どっかに必ずあるから、見つけたら写真載せます

ということで、今度のF1はその分も楽しんでくるぜ
おっと
写真載せといたよ、一日遅れで