2019年09月の記事


同人のするどい感性・宇多治見 原田康子著「富士見坂」
 道東の片隅で<うぶ声>をあげた『北海文学』。その草創期の<息吹>を感じさせるポイントが表現されている。
 原田康子著「富士見坂」。これを2000年に新潮社から発売された『父の石楠花」というエッセー集で読ませてもらった。



 原田康子氏は続けて、
 宇多治見も故人となった同人のひとりである。彼は昭和三十年の二月に同人に加わり、翌三十一年一月、自裁=じさい と見られる形で二十六歳の生涯を閉じた。同人であった期間は短かったが、その間、彼は「北海文学」に「死の誕生」と題する長篇を連載していた。鳥居省三をしてガリ版の鉄筆を握らしめた理由の一つは、宇多治見への大いなる期待であったろう。(60p)

 私にかぎっていえば、宇多治見はひさびさにあらわれた好敵手であった。私は彼のするどい感性をみとめていたし、鳥居省三がわたしよりも宇多治見に肩入れをしているふしが見受けられたので、少々ヤキモチを焼いていた。(62p)
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夕映え二景 幣舞橋190928
 夕映え二景 幣舞橋190928.吟行会で<夕焼けツアー>のチャーター船に乗ると申す。

 「そうですか」「行ってらっしゃーい」。こちらは丘の上のレストランで夕食と決め込む。



 中心街でバスを降りて、橋をわたる手前でまずは岸壁から橋の上を。時刻は17時ちょうど。

 これから10月中旬にかけ、この時分には<夕映え展望>の客人があつまる。土曜日の28日は、ご覧のとおり多かったですよ。



 でわ、どのような夕映え?。客人の背後から一枚、二枚。今朝はその一枚をご披露。

 この日の夕日。ほどなく雲間にかくれて、光彩を放つもそれは瞬時。坂をのぼって<レストラン舞鶴>。

 「展望膳」なる料理を所望。
 あわせて「北の勝」の地元酒300CC.こちらは開封することなく自宅にもちかえる。なぜなら、24日に開封の銘酒、いまだに残量が二度分。



 そのレストランから眼下の川を一枚。暮れなずむ東方の<陽>の土曜日の二景
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農薬、化学肥料まみれのトーモロコシ 「米に農産物価格7800億円開放」
 農薬まみれのトーモロコシが加工品に、肉に 「米に農産物7800億円開放」190926。

 本邦の食糧自給率39%強は高いか、低いか。間違ってはいけない点は、決して農民の努力が不足、なのでへない。

 日米の貿易交渉。「米国の農家と牧場に大きな勝利だ。近い将来、より包括的な合意に署名する」。
 USA大統領のコメントを我が国の総理大臣は、理解できないでおるのでは。



 米農家の山口県の選挙区では影響がなくても、北海道の酪農家にはきわめて大きな影響。政府担当者もその影響額を算定できないまま交渉がまとまったと、新聞は書く。

 こんなことが報じられた。酪農村が開設するタンチョウの餌場に、鶴が集まらなくなった。
 どこへ行ったかと探してみると、タンチョウは農家の畑でトーモロコシをついばんで居た、と。
 いつもの年ならみられない光景。民家の畑には実をつけたままのトーモロコシが横倒しに。
 そのエサの<ウマミ>に注目したのが、タンチョウらしい。

 給餌場の化学肥料まみれの輸入品より、地元のヒトのたべない未熟なトーモロコシの<味>にツルも集中。
 一方で、豚の飼料に<センベイの不良品>。センベイの破片をエサに加えると、豚肉の<ウマサ>が違う、と。

 輸入肉は低価格。安いと言ってたべる文化を押しつけるかたわら、非正規雇用が当然視。

 格差は確実に拡大。政権は<知らぬ>を決め込む。違っており、や。
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伝統工芸に新領域 阿波藍「青龍の几帳」190926
 伝統工芸に新領域 阿波藍「青龍の几帳」190926。4Kテレビのチャンネルをめぐらしてたまたま注目。

 「(阿波藍を守るため)酪農を副業に」「次の時代に引き継ぐため織り上げる」「京都西陣との提携」
 「平山郁夫作品を紹巴綴織=しょうはつづれおりで」「文化を残したい、採算度外視で織り続ける」

 放送は、以上のような語句で展開されたように思う。下に示した画像の番組案内によると、作品は京都・下鴨神社に奉納されたとのことで。



 「製作したのは画家、藍染め師、藍師、西陣織の織元。各分野を代表する職人」「藍色の濃淡だけで躍動する龍の姿を描いた」「阿波藍の美しさを後世に残したいと、知り合いの職人に声をかけ」と。

 結果は、「最高の職人たちが、技の粋をつくしてつくり上げたジャパンブルーの青龍」が、出来上がったのだ。

 ネットで発見。5月22日の『徳島新聞』社説。
 「装飾品や化粧品、食品など、藍の用途はここ数年、県内で広がった。可能性はまだ大いにある」。
 「藍の魅力を十分にアピールするためには、伝える側がもっと藍を生かし、知る必要がある。日本遺産の認定を、その契機としたい」。

 阿波藍が日本遺産に指定されたのをうけ、「日本遺産に阿波藍 本場の魅力を発信したい」の題名。

 地域で用途と需要が拡大すること。
 それで阿波藍の持続可能利用の道が開け、域内循環で県民が県民を支える生活給。将来は4000万人に拡大とする隣国からの観光客が販路を拡大してくれると、それは期末手当に相当しよう。
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世羅にはまだあるよ 梨
おすすめの観光スポット54ヶ所、<それだけではない>よ 世羅梨190925

世羅の台地にも秋が始まりました
(略)
今年も春から自然の変化に
一喜一憂しながら
愛情こめた果実たち
梨もぶどうも
美味しく育ってくれました 園主



義妹が届けてくださった銘品に、園主の一筆。
「姉が送ってくれた品の<おすそわけ>です」。お届けした「器」の返却ばかりと思っていた来訪に、思いがけない逸品の贈り物。

朝、テレビで視ていましたよ。
「ナシの美味しい食べ方」。鳥取大学農学部からの放送でした。
夕。広島産銘品をいただきました。これから頂戴しようとおもいます。
「丁寧に表面を水洗い」
「軸にそって=枝との接続部から尻にむけ包丁を入れ」
「初めに<芯>の<酢>、次に<枝との接続部分>の<甘>、最後に<尻>の<極甘>の順」。

広島県世羅郡世羅町。
県庁所在地の広島市から百キロ弱。娘の嫁ぎさきの御尊父さんから<お奨め>。「ぜひ世羅の観光協会を訪ねてみてください、好いところです」。
 そうでしたかー。世羅には観光名所に加えて、銘品あり、姻戚あり、ですかー。
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夕映え 阿寒富士190917。
 夕映え 阿寒富士190917。9月17日は火曜日でした。

 帰宅した北側の窓からは雌阿寒岳の夕映え。



 その日、大正元年、斜里の以久科に入植した方の背景を聴かれたのでは。

 徳島県海部郡。調べてみると県の東南部。海部川の流域に形成された郡のようですね。

 川をいかして流送に従事するご一家が、<挙家移住>をすすめられた、ようで。

 徳島県からの北海道移住と申すと、これまでは<阿波藍>が外国産輸入染料に駆逐されての営農困難。

 日露戦争後の戦後不況による影響をうけてはいるのでしょうが、木材資源量との関係が背景にあるようで。

 でわ、なぜに入植先が網走国、か。さまざま思いおこさせる、阿波国→網走国の挙家移転です。
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紅葉開始 春採湖190919
 紅葉開始 春採湖190919。秋を実感できる青空の下、おヒマをいただき小休止。

 春採湖東部の丘陵地で一服。「帯広の栗おこわ」にコーヒーを七分目。

 遠望は「鶴ヶ岱チャランケチャシ跡」で、国指定史跡。手前の紅葉はナナカマド。



 中間の湖面が春採湖でヒブナ生息地。

 出かける直前に、電話があって。冷温帯気候にあるキタヨシに関心があり、と。

 あとで写真を撮影しておきましょう。あわただしいなか、すこしノンビリさせていただきました。
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木材流送師の移転 徳島・海部郡 大正元年
 木材流送師の移転 徳島・海部郡 大正元年。
 海部郡 徳島県南東部に位置する郡。

 海部川
 郡の軸をなす海部川は二級河川で、紀伊水道に流出する川の流域。海部川は標高1372メートルの地点に源流部があり、36キロメートルの延長距離をもつ。

「かつては林業で栄えた過疎地を流れる海部川水系は開発などの俗化を免れたため、ダムもなく」と、清流・名水の所以を記載。



 郡内の自治体 牟岐町(むぎちょう)・美波町(みなみちょう)・海陽町(かいようちょう)。

 昭和 10=1935年刊行の「徳島縣木頭の林業」に、「(鎌倉時代のことながら)大由郷が那賀川流域のことであり、当時、この地域から近畿へ向けて木材が運ばれていたことが分かる」と、あるそうで。 

 流送は
 「藩政初期から行われ」「船で大阪の木材問屋に販売」とある(網田克明著「未来につなげる長国の森~県南部の林業史~」 2017年)。

 「明治 25 年(1892)7 月 23 日に高知市に上陸した台風」による被害。「同じ頃、海部川の保瀬でも災害が起き」とする。「家族十一名、長雨を避け食を求めて投宿指定していた山稼人三六名は家屋とともに生き埋め」の被災を体験したこともあった(前掲書)。

 「第1次大戦(大正 4 年(1915)〜7 年(1918))による好況は木頭地域の天然材生 産における最後のピー クをもたらし」(同)とは、世の戦時好況、戦後不況の波にもまれた姿を彷彿とさせている。

 https://www.tokushima-pe.jp/wp-content/uploads/cdd3e9f1b1355603dfbc30fefe2da4ac.pdf
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第3話「紛争の解決」 伝統社会に生きる知恵=ダイアモンド博士
 「進化生物学者ジャレド・ダイアモンド博士による特別講義」。ネットにかく記載の教育テレビ番組。



 続けて、「博士は、パプアニューギニアなどの伝統社会で生きる知恵に注目」。
 第一話は「健康管理」、第二話は「家族運営」でしたか。第二話は録画するも、まだみていませんでしたが。

 そこで第三話は9月19日の放送。今回は「争いの解決法」。

 伝統社会の示す「様々な“知恵”から、現代社会で学ぶべきことが多い」、と。
 「ロサンゼルス在住の高校生・大学生たちと一緒に考えていく」とも。若者の関心度、すなわち「聴く姿勢」に関心をよせている
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日本の人気。宝石、機械メンテ秀悦、他国にないデザイン190916
日本の人気。宝石、機械メンテ秀悦、他国にないデザイン190916

 休日の公営放送。日本に来る外国人客=爆外の秘密。

 1)宝石=質が高く、加工と大切に使用。バブル期に買いあつめられた宝石、高齢化でマーケットに。


 2)Used in Japan 作業用重機。日本製品に人気の理由。メンテナンスが十分で、まだまだ使える。しかもしかも、2006年以前と以後では使用の燃料にも違いがあって、環境に負荷をかける燃料の使用できる旧タイプに諸外国の人気、と。
 3)日暮里で古着。 衣類
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sage body 同時代をむすぶ「新しい画像表現」
同時代をむすぶ「新しい画像表現」 タグチ・アートコレクション球体のパレット.

そういうことでしょうか。
1965年、75年生まれの作家たちがヨーロッパ、アフリカ、北米・南米から本邦まで、斬新にして力強い構成と筆使いの作品を公開しています。



 主催者の申す「さまざまな色」、
観展して実感する多種・多様な表現。「地球上に起きている現在を表現」の作品が<所せまく>開示されています。

新しい潮流。
そう受け止めさせてくれる多様な表現が一堂に会していました。
リーフで紹介のマーク・クイン作「世界の始まり」。カトレアにアイリスの花。
そこにミニトマトに白雪。
季節感を惑わせ、巨大な花弁とミニの果実、色あざやかな色彩にシブい紫の花はアイリスなのでしょうか。
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天塩小学校ー役場ー蕎麦玉購入ー自宅。
 天塩小学校ー役場ー蕎麦玉購入ー自宅。



 小学校はそのままながら、役場庁舎は「天塩川歴史資料館」。蕎麦玉購入の店は「旅館日の丸」に転じ。



<天塩川歴史資料館>。 
所  在  天塩町新栄通6丁目  電話  01632-2-2071
交通機関  沿岸バス天塩バスターミナル下車
車所要時間 バスターミナル隣接、国道232号線「道の駅てしお」から徒歩5分
利用開始  5月1日 ~  利用終了10月31日
利用時間  午前10時から午後5時まで
休館日   毎週月曜日
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紅葉を前に 秋=雌阿寒岳190905
 紅葉を前に 秋=雌阿寒岳190905。

 暫くぶりに姿を魅せてくれて。阿寒岳の雌雄。写真には雌阿寒岳のみながら。



 紅葉開始は9月の秋分の日あたりか。今はヒッソリとおだやかなたたずまい。
 
 本当は火口付近で<噴煙>をあげてるかもしれないが。遠くて確認できず。

 以前のカメラにくらべ望遠機能は低下。別なレンズが必要で。

 しかし、楽しめるのはやはりその穏やかな表情を見せてくれた、時。
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「海のミルク」の旨さ ドンぴしゃ 厚岸のカキ
  ネーミング「海のミルク」がドンぴしゃ 「旨さ」の形容に1ページ。

 1)ネーミング「海のミルク」がドンぴしゃ
 2)「回転寿司のネタ」、その新鮮さがハンパじゃない!!。
 3)カニの値段、北海道では大衆的で、とにかく<安い>。

 9月9日の17時過ぎ。地域コミュニティ局にむかう<送り車>の車内にながれた「くしろFM局」の放送。



 大阪の朝日放送を舞台に活躍、<たつを>さんがライブで出演。放送で鈴木直哉アナと対談。
 聴かせてもらっていると、いくつかの注目点。  

 4)大阪から来釧は「ピーチ・アビエ-ション航空に乗りましょうキャンペーン」で。 
 5)「広島市で育ったが」と自己紹介。くわえてバケツに盛られた厚岸のカキ、一つの殻をむいて食べた味に圧倒された、と。 
 6)本州では「万円から」のカニ、道東では「千円」台から美味にであえる。

​​ 4)「釧路便搭乗の第一理由は、食資源の旨さ、スゴサを満喫できる」に。
 上記3)と6)は、そういうことらしい。メモなく、放送後に担当の鈴木アナと確認した耳学問ながら。
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平和こそ 「自然児」=主計中尉のトラック体験
「平和」こそ 他人呼んで「自然児」=主計中尉のトラック島体験190908

誰かが称してくれたそうで。「自然児」。豪放な側面を称しての一言であった、か。そこをうけて<土こそ大事><土にねざす>。メモしていないが、そのような生き方を語る場面にはじまる。

 昭和16年に帝大入学。18年に出征。行き先はトラック島。そこで屍をみた。<異常が放置され、どうして勝てるのか>。

 復員、復職、結婚。弟が父を語る場面も。
 「(父は)秩父節を復興すること」「俳句をたしなむこと」「その二つがあったから医療を続けてこられた」。



 <平和の俳句>。
 平成15年を期して、立ち上げた。「3年間の投稿総数は、13万1288句に及び」。
 『東京新聞』掲載。「『平和』の語句、思想があれば、季語は不要」。いとうせいこう・黒田杏子と選者を務め、新幹線で新聞社に。

 映画『天地悠々』
 前売り入場券をいただいた。都合で鑑賞できなくなったご夫妻の代理。『解説本』を2冊購入。一冊をそのご夫妻にお礼をさせていただき。
 地方上映の名乗りを、このマチの現代俳句協会員が最初に手をあげたそうで。70席の会場は満員。臨時の席も。

 言葉が重い。
 句をめぐり、世の批判をあびたことがあるらしい。兜太さんは申す。
 「現代俳句を理解し、その歴史を知らずに批評をしても」「詩人や小説家は句、短歌を馬鹿にするが、(彼らは)いたずらに文字を書き連ねるのみでポエムがない」と。

 句、下書きしてのち日記に記載。
 お弟子さんの申すに、「句は下書きしてのち、日記に記載」「日記は公開されるものと考えていたようだ」「(「家は一つだが二人の別人が居住」に)豪放磊落が言われるも、実は下書き後に浄書する繊細な側面も)」とも
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貸し本屋、店先に 無用庵隠居旅行2=BS朝日190907
無用庵 隠居修行2.「だましゑ歌麿」シリーズとあるから、当然、貸本屋が登場するのであろう。

 190907 14時02分ころの放送。居宅を訪問。「貸本屋でございまーす、御用はございませんかー」。

 背負い商いの御用聞きが、胸をはだけた女性を描く浮世絵手本を示して、庶民のニーズを探る。



 番組解説。「水谷豊×吉川一義監督が送る笑いありサスペンスあり、感動ありの痛快エンターテインメント時代劇の第2弾!」。

 「大ぶろしきに本を包んで背負って貸し歩くのが初期の中心的な業態だったが,のちには店で借手が来るのを待つというものも増えた。化政期には大いに繁盛」とも。その様子が知られる。
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祖田浩一著『江戸切絵図を読む』
知恵と技術を結集した芸術品 祖田浩一著『江戸切絵図を読む」。

 嘉永~安政期
 この時期に発売された江戸の30葉が紹介されている。
 著者は、歴史のこぼれ話し、事件、人物、地名の由来を語る事がどれだけ出来るか。そう心して、切絵図解読に心したと言う。



 切絵図
 そこに記載の御三家・大名家の上屋敷と下屋敷、寺院・社殿、下級身分の先手=さきて、徒、書院番士。
 諸職、商業、畑地、水田。記載対象の重要性にあわせ表現する「処理の見事さ」に、「知恵と技を結集した芸術品」と言ってよいと。

 江戸市中。
 その切絵図は、今日の『住宅明細地図』と評して良い、か。
 尾張屋清七が版元。「蝦夷こう境餘地全図」も、この時期の出版。出版時期の重なりに、隠された意味がありそう。
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