diary

社長交代・就任の挨拶状が届き始めたようだ
お祝いや表敬訪問、祝電などがあちこちから来る
今までは目線同士の付き合いだったのに
あきらかに一目置かれているのが、相手の態度や言葉遣いからうかがえる
やはり肩書きというものの威力は凄いと、あらためての再認識
商工会議所から保険や退職金積み立て、なんやかやと説明を受ける度
現場以外の裏方を知らない俺にとって、こんなにも商売はややこしいと痛感させられる

取引先は、きっと俺に期待していることだろう
若手に交代して、これから新風を吹かせてバリバリやっていくに違いない
そう思っているだろう
が、俺にはそんな才能も器量も頭脳もない
昨日の俺と、今日の俺は何も変わっちゃいないのに
肩にのしかかってくる責任と期待だけが、ズッシリと重くなった

今日初めて、代表取締役に俺の名前の入った社印を見た
これから、小切手や手形にコレがバンバン押されるのだ
こんなに誕生日を厳粛に受け止めたのは、２０歳の時以来だな

もう、何処にも逃げ場はないぜ

前に進むだけさ