玉虫の飛ぶ形
藤棚の在る沈下橋まできた。
川は澄んで、小魚が泳ぐのが見える。

川原に白いクサギの花が揺れ、
大きな桑の木に玉虫が何度もやってくる。
七色の虹のようなメタリックな羽を、
久しぶりに見た。

やっと流木に止まったので、そっと近づいて写真を撮る。
羽を広げて飛ぶ瞬間に、間に合った。

  玉虫の虹二つ分け飛ぶ形  れんげ

主人が釣りをしだしたので、河原に降りて石の下の川虫を探しに行ったが、
巣はあっても、川虫はいなかった。
どれも・・飛び立った後だったのだろうか?

主人が、練り餌を作って釣りをしている間、
私はお散歩。

川辺の草に飛ぶ糸蜻蛉はなかなかで、
カメラをかまえると逃げる。

沈下橋を渡って、葛の花を見つけに行く。
秋号の同人誌の
「花の歳時記」に使うつもりだったから・・。

川には赤紫の花びらが流れて、一面の葛が原なのに・・花が見つからない。

笹薮にやっと絡まって咲いている葛の花を見つけた。
絡まった蔓を手繰り寄せて、
ようやく画像に納める事ができた。

葛の葉裏は、白くてよく恨みの象徴のように文学では使われるが・・
それほど白い裏葉だとも私は思わないし
大好きな葛の花を恨みの歌にして欲しくないと、
個人的には思っている。

斜面に、萩の花を立たせてたようなコマツナギの可憐な花も見つけた。

白いボタンズルの花と、ピンクのガガイモの花が咲いている。

薄暗い杉木立に入り込んだら、
ひっそりと橙色のキツネノカミソリが咲いていた。

持参の水筒の麦茶が美味しかった。