沢の蛍に逢いに♪
夏の花の夾竹桃(白が咲き始め、ピンクはちらほら)
が、関越道に咲きだした。

仕事に切りがついたので、
午後から太郎を車に乗せて、蛍を見に出かけた。

土手は緑の草の中に、アザミとアカツメクサの濃桃色が、鮮やかだ。

田植えがすんで、
水路には勢いよく水が流れ込んでいる。

いつものように、川の傍で車をとめる。

私は、さっさと竹林に入り込む。
今頃は、シノダケの季節だから。

もう目ざとく、
車の中から筍が生えていたのを見つけていたのだ。

案の定、薄暗い竹林をかがみながら進むと、
をちこちに生えている。

まだ小さいのはやめて、
中位のをさっさと食べられる分だけいただいてくる。

浅瀬に、大きな魚影をみつけた。

さっそくビーチサンダルに履き替えて、
川の中に入っていった。
たぶん・大きな鯉だったと・・思う。

竹薮は、蒸し暑かったので川の中に入ると気持がいい。
冷たくて、汗がすっと引いていった。

太郎を抱いて川の中に脚を浸してやる。

太郎は、嬉しかっただろうか?
迷惑だったかどうかは、解からない。

向こう岸の鮮やかな橙色に咲く花は、ヤブカンゾウだろう。

主人も靴を脱いで、川の中州まで湧き水を見に行った。
平べったい石を拾ってきて石切をしている。

川岸の榎に実がなって、藤の蔦が絡み大きな豆をぶら下げていた。
青い胡桃もたわわになっていた。

今年は藤の花も見損なったし、
エゴの花が散って川を白い花が群れて流れていくのも見ていなかった。

水面が動くので小魚がいるのかと思ったら、
アメンボウでした。

農協によって、向日葵の花束を百五十円、
マツモトセンノウの濃い橙色の花苗を百八十円也を二鉢買い、
今年初めてのトウモロコシも買った。

緑の田圃の細道を行くと、
そこに町営の温泉がある。

太郎に夕飯を与え寝かせてから、
ゆっくり温泉を楽しむ。

肌がすべすべする温泉に入って、
軽い食事を取った後、
私一人で、真っ暗闇の田圃のぬかるみを行く。

いつも、主人と太郎と一緒に見に行ったのだが、
今年はそうはいかない。

ヘッドランプをつけて、
田圃に、はまらぬよう草をかきわけてちょっと緊張しながら進みます。

ほどなく川の流れる音がして、
じっとたたづんでいたら、
ゆっくり川の上流からホタルが飛んできました。

今年は、いつもより遅く来たけれど、
こんな蒸し暑い夜は、飛ぶだろうと思っていたのだ。

今年も会えたね♪

もっともっと見ていたかったけれど、
主人が心配するだろうから、三匹見たところで戻った。
蛙の大合唱の中、滑らぬように注意。

やっぱり・・
沢の蛍はあくがれいづる魂かとぞ思う・♪よ。

車の窓を開けて、蛙の声を聞きながら、
風呂上りに、爽やかな風を受けて帰路についた。