無念
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   国の特定疾患に指定されてる難病..  再生不良性貧血

   その病に 母は二十年間苦しんだ

   輸血、輸血に明け暮れる日々..

   あの頃は 先の見えない暗黒の医療とか言われてたっけ

   治療に使われる 副腎資質ホルモン剤の長期投与の副作用で髪は抜け
   ムーンフェイスになり、そして酷い骨粗相症になった母

   その激痛に もがき苦しみ続けた母..

   そんな母を見て 一日でも二日でもいい まったく痛みを感じない日を
   与えて欲しいと神様に願った

   でも、その願いは届かなかった


   欲のまったく無い人で、自分の為のものなんて買ったのを見た事がない

   生きる事にも それほど執着するような人ではないと思っていた

   サラリと逝ってしまっても ちっともおかしくないような母だった


   その母が朦朧とした意識の中で ハッキリと「死にたくない」と呟いた

   息を引き取るまでの間に 私はその言葉を二度聞いた

   あぁ、こんなに欲の無い人でも 人間はやっぱり死にたくはないんだ

   あれほどの激痛に毎日苦しんでも 人ってやっぱり生きていたいんだ

   って、あの時 痛烈に思った


   最期は医者に見放されるようにして逝った母

   無念だったろうね

   ほんとに無念だったと思う


   母も、そして ななちゃんも..
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編集 えむ : 良く頑張ってるねぇ.. ってね^^
編集 えむ : 今の私を見て母はきっと言ってくれると思う
編集 えむ : 母が居た頃の私とは余りにも違うから..
編集 えむ : 今の私を見て一番驚いてるのは母だと思う
編集 えむ : 何となく少しずつ覚悟は出来ていった 母が居なくなった時のね
編集 えむ : でもね、入退院を繰り返してる母を見てこのままじゃいけないって..
編集 えむ : だから、母が死ぬ時は自分も一緒にって本気で思ってた
編集 えむ : あの頃は母ベッタリだったから.. σ^^;
編集 yuma : こんなの読んだら簡単に「早く死にたい」なんて言えなくなる
編集 yuma : 何も悪い事してない人が病気で苦しんでるのを見てると神様恨むよ
編集 yuma : 無念といえばえむさんを残していく事でしょ。花嫁姿を見るまでは・・・と思って、次は孫の顔見るまでは・・・になる
編集 yuma : 20年も・・・・それを見てたえむさんも辛かったよね