感劇
いま、劇場中継を夢中になって観てました。演劇を観るとどうして一瞬も目が離せなく成っちゃうんだろう?
緊張感に圧倒されて息を詰めてその場から動けなくなる感じ。スクリーンともステージとも違う舞台の圧迫感はTVの画面越しにも伝わって来る。いいねぇ。

日テレ系で月一のペースで放送されてる劇場中継は私のささやかな楽しみ。時間によって見れなかったり、好みじゃない芝居の時もあるけれど。
今日放送した「新宿〜路地裏の空海」は作・演、水谷龍二さんだったので私にはいい塩梅でした。そんなに詳しい訳じゃないけど、この人の関わる芝居はなんとなく好き。と言うまぁその程度の感覚ですが。

井の頭公園を野外ステージにしてセットを組んで、本物の火や車を使ったとてもライブ感の在る芝居でした。ナマで観たらもっと凄いのでしょうね…臭いや空気も雑踏も生なんですから。

新宿ゴールデン街の隅、仕事帰りのホステスが集まる屋台が数軒。その屋台の女主人、屋台に集まるホステス、ルポライター、映画監督、ヤクザ、サラリーマン、浮浪者…クセのある雑多な新宿の住人達。
その町に17年振りに帰って来た男が1人。坊主に成った男と、17年前に捨てられた愛人や娘を中心に、帰国する為に盗みを働く中国人、クスリをさばこうとするヤクザ、標語を唱えて歩く新宿の伝道師等が絡んで一晩の内に捲き起こす悲喜交々…
そして男は人々の胸に小さな灯を残して再び街を去って行く。

面白かったです(^^)