爪とぎ
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   玄関の 上がり口に置いて ななちゃんが いつも使ってた 爪とぎ

   何度か 新しく買い替えたけど 置く場所は いつも一緒..


   最初に 具合が悪くなった時、  あぁ、このまま逝っちゃうのかな

   と、思うような状態を 何度も繰り返えしてた

   息の苦しさに喘いで 歩くのもおぼつかないくらいに弱ってた あの体.. 

   まだ、使い始めて 間もない 爪とぎ..

   でも、ななちゃん、今の状態じゃ これを使う事は もう無いんだろうな
   って、思った

   ノラ達にあげて 使って貰おうかな? と、思ったけど..

   まっ、別に急ぐ事もないか と、思い そのままにしておいた

   それまでも 爪とぎを新しく買い替える度 今まで使ってたのは
   必ずノラ達に あげてたからね^^


   でも、そう思った翌日、あの弱った体の どこに、あんな力が?

   と、思うような力強さで ななちゃん、その爪とぎで 爪を研ぎ始めた

   「これは私の物だからね 誰にも上げないでよ」 って、言ってるような
   そんな気がした

   その時、あぁ、良かった このままにしておいて って、本当に思ったよ


   でも、ななちゃん 一時的には持ち直したけど また具合が悪くなって

   最後の頃は その爪とぎに 乗る事すら無かった


   今、その爪とぎは ななちゃんの写真を置いてある レンジの台の下にある

   あ、昨夜 その爪とぎに またたびの粉を振っておいたけど

   ななちゃん、気がついたかな?

   早く舐めないと 湿気っちゃうよ~
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編集 えむ : でも、またたびの粉はそのままだよ~
編集 えむ : そう言えば、そんな音が聞こえたような..^^
編集 yuma : ななちゃん夜中にバリバリやってると思う