全う
*
   ななちゃん
   あなたは 自分のやるべき事を きちんと全うして 逝ったよね

   安楽死の処置をした日の朝だって あそこまで衰弱した体で
   いつもの様に 用意されたトイレで きちんと用を済ませ
   その脇で 息の苦しさに喘ぎながら グッタリと横たわっていた

   慌てて抱き上げると あなたの体は冷えきっていた

   あなたを いつもの寝床に寝かせ トイレの始末をしたけど
   トイレの周りには 一滴のオシッコも零れていなかったよね

   具合が悪くなってから 一度もお粗相なんてしなかった

   私が恐れていた 所謂、垂れ流し..
   排泄物の処理が自分でできなくなったら それが決断の時だと思っていた 

   そんな私の思いを ななちゃん、あなたは確実に分かってた
   そうだよね だから最後まで頑張って 私の思いに応えてくれたんだよね

   そんなななちゃんを見て、ななちゃんがこんなに頑張ってくれてるんだから
   私も頑張らなくちゃって思った

   でも、ななちゃんの限界は もう、とっくに超えてたんだと思う
   そして、私の限界も 近づいていた

   排泄物の処理が自分でできなくなるのも もう時間の問題だと思った

   ここまで頑張って 私の思いに応えてきてくれた ななちゃんを
   汚物まみれにするのは 忍びなかった

   いや、絶対にしたくなかった

   そうなった姿に 処置をして逝かせるのは 余りにも哀しい

   このままの 綺麗な姿で 逝かせたかった


   その日のお昼頃まで 私の気持ちは固まっていなかったけど..

   でも、私は 決断した


   処置をされた ななちゃんの呼吸は 一瞬で止まった

   一時、持ち直した数日を除いて 毎日毎日、息苦しさに喘いでいた
   あの、ななちゃんの姿が まるで嘘のように思えた


   普通、遺体になると 多少の排泄物が漏れると聞いたけど
   ななちゃんには 全くそれがなかった

   遺体の硬直も遅かったし..

   タオルを濡らして 体中を拭いてあげた
   いつもやってたように 耳の中も綿棒で綺麗にした
   爪も 生え変わって尖ってた先を 爪きりで切ってあげた

   いつもやってあげてたお手入れを ほとんどしてあげて 棺に納めた

   ななちゃんの遺体、ほんとに綺麗だったよ

   一緒に送ってくれた人が 本当に綺麗だって驚いてた
*

編集 えむ : そんな気がするよ
編集 えむ : 私、ななちゃんが求めていた事の十分の一もやってあげてなかった
編集 えむ : ななちゃんへの想い.. 日を追う毎に強くなってる 懺悔の思いもね
編集 えむ : なら、いいんだけど..^^
編集 yuma : うん うんざりはしてない。いっぱい吐き出して少しでも楽になれたらいいなと思ってる
編集 えむ : 無理にコメントは付けてくれなくてもいいからね^^
編集 えむ : もし、毎日毎日ななちゃんの事ばっかりでウンザリしていたら
編集 えむ : あのね、今私は日記にななちゃんへの想いを書いてるだけ
編集 えむ : yumaさん、いつもコメントありがと^^ メッチャ励まされてるよ~