「生」の文字
私がこの「生」の文字の存在を知ったのは
小説「阪急電車」を読んだのがきっかけでしたが
本を読んだときには、すでに文字が失われたあとでした。

その文字が復活したことを、とてもうれしく思います。


photo by samuasura from OCNフォトフレンド


小説「阪急電車」では、図書館で出会う男女の恋の始まりがその小説の始まりになっています。
その男女が電車内で会話するきっかけとなるのが、宝塚と宝塚南口の間を流れる武庫川の中洲にできた『生』の字の石積み。

有川浩さんが小説の構想を練られた頃に実際にあった『生』の字の石積みは、2005年の一月から一年半ぐらいありましたが、台風の影響の大水で流されて消滅していました。
ところで阪神大震災の追悼の願いもこめて美術家の大野良平さんが作られたものが、こうして小説の中で蘇っていました。

今回、この小説が映画になるということが決まってから、以前この石積みを作られた大野良平さんが中心となって『光の散歩道』というイベントの一環として再び『生』の字の石積みがつくられました。

学生さんやたくさんの子ども達など、地域の人たちが力をあわせて作った再生を願う石積みが一日でも長く残りますように・・・。


photo by samuasura from OCNフォトフレンド


映画「阪急電車」メイキング日記
[2010/12/05]
『生の字が再生されて・・・』より抜粋


映画「阪急電車」オフィシャルサイト
http://hankyudensha-movie.com/

(→ムービー)をクリックすると予告編が見れます。