アフリカ白檀
白檀について調べると、白檀でないけど白檀(サンダルウッド)と呼ばれる植物やらなんやらがいろいろ出てきて意味が分からなくなる。
前記事であえてアフリカ白檀、African Sandalwoodが検索で出てきたけど省いたのは、
わけのわからない状況で、これだけ別にまとめないと収拾つかないな、と思ったので…

調べても情報が少なくよくわからない。昔からアフリカでは白檀を輸出してたみたいな記述や、アフリカ白檀を混ぜた精油などの情報は出てきたが、これが植物として具体的になんなのかがいまいち謎です。

海外サイトを見ると、アフリカンサンダルウッドとしSpirostachys africanaなる植物が出てきた。
本当の白檀より甘い香りがするそうだ。

さらに東アフリカ白檀としてOsyris tenuifoliaが出てきた。
他にタンザニアの白檀として Osyris lanceolataも。

ざっと見た感じだと、
African Sandalwood = Osyris lanceolata
east African Sandalwood = Osyris tenuifolia
…って認識でいいのかな?
じゃあSpirostachys africanaは何?となる。これはこれでアフリカ白檀という記述は多い。


どうもサンダルウッドの俗名で呼ばれる植物がいろいろあるようで、我々日本人が思うより、サンダルウッドって名称はユルいもんなのかもしれない。
日本人は白檀つったら白檀って植物、インド白檀(Santalum album)やろと思ってしまうが、そんなガチガチではないのかも。

アフリカでは家具とか家材にこれらアフリカン白檀を使うようで、要はいい香りのする家具に使える木をどうもサンダルウッドとすぐ呼んでしまうようなのだ。
香りのある木で家具作りました~→サンダルウッド製の家具、とすぐなってしまう感じ。


例えばこことかアフリカンサンダルウッドを紹介している。
http://www.fine-african-art.com/infosandalwood/infosandalwood.htm

学名がSpirostachys africanaとあるので最初に挙げた植物です。Euphorbiaceae、トウダイグサ科の植物なので、明らかに白檀(Santalum)とは別種です。


主にアフリカ白檀は、香気のある家具や民芸品用の素材として需要があるようです。
…が、精油なんかの世界では、サンダルウッド精油の素材としてこのアフリカ白檀の香りが混ぜ物として使われているものもたまにあるようです。
基本的には家具材としての白檀代替品という利用法がアフリカ白檀については主流のようですが、精油として使われることもあるってとこ?


本来の白檀の香りの主成分はサンタロールという物質だそうだが、アフリカ白檀と呼ばれている植物達にも近いなにかが含まれてるのだろうか?
香り成分の化学的な解説が見つけれなかったのでよくわからんです。
なお同じような代替白檀臭植物であるカリブのアミリスはカジノール、カジネン、カリオフィレンといった物質が成分だそうです。

ちなみに白檀の香りのサンタロールの合成は成功していないものの
近い雰囲気を出す香料は開発されているそうな。
フランスのGivaudan社のサンダロア、
日本の大洋香料サンタリノール、
アメリカのInternational Flavors and Fragrancesのバクダノール
ドイツのSymrise社のブラーマノール
スイスのFirmenich社のポリサントール
などがあるそうです。

巷のウソ白檀臭はこれらを活用してそれっぽく仕上げてるのだと思われる。
食品の香料と同じでこれ単単ではやっぱ別物な香りでも、本物も合わせて使う際に高価な本物の使用量を減らしたり、アミリス等と合わせて本物感を高めたり、きっと業者にはいろいろテクニックがあるのだろう。