拉致 舞台劇
拉致テーマの舞台劇、6日から上演
2007.12.5 16:03
 北朝鮮による拉致被害者、田口八重子さん=拉致当時(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(30)が母親の救出運動に参加することを決意し、活動する様子を描いた舞台劇「たまてばこ、ほらII」(若宮優子プロデュース)が6日から、東京・下北沢の「アレイホール」で上演される。

 主演、脚本を担当したのは、女優の若宮優子さん(42)。拉致問題を取り上げるのは、昨年、市川修一さん=同(23)=と増元るみ子さん=同(24)=の救出のために活動する家族を描いた前作に続いて2回目。公演では、先月から家族会代表を務める八重子さんの兄、繁雄さん(69)や耕一郎さんなど家族が入れ替わりで駆けつけ、解決を訴える。

 「拉致という言葉は毎日聞くが、日々の『お天気予報』みたいになってないか」と問いかける若宮さん。増元るみ子さんの弟で、家族会事務局長、照明さん(52)と今年3月に結婚した若宮さんは、増元さんら被害者家族が苦悩する姿を目の当たりにし、続編の制作を決めた。

 物語は、田口さんの北朝鮮での生活ぶりや、繁雄さんと耕一郎さんが家族会に参加することを決意した経緯などを描きながら展開する。

 若宮さん自身も家族会メンバーとして「演劇を通じ、日本人が『9・17』の時に味わった悲しさ、ショックを思いだしてほしい。国が心を一つにしないと被害者は取り返せない」と訴える。

 公演は6日午後7時半、7日午後2時半と7時半、8日は午後2時半と6時(いずれも開演時間)。入場料は大人3800円、大学生以下2000円。問い合わせは楽友社、03・3443・9760。